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2001 年度 実績報告書

抗酸菌の細胞内寄生に関与するファゴゾーム分子(TACO)の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670207
研究機関新潟大学

研究代表者

内藤 眞  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30045786)

研究分担者 山本 尚  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70313517)
長谷川 剛  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90251800)
キーワードマクロファージ / TACO / 細胞内輸送蛋白 / BCG / リステリア / トランスジェニックマウス
研究概要

近年、結核患者の増加が社会問題になり、菌の耐性獲得による抗結核剤の効果の低下が指摘されている。結核菌はマクロファージを主なターゲットとした細胞内寄生菌であり、細胞内でライソゾームによる殺菌からのがれる機構を有している。しかしながら、このエスケープ機構についてはほとんど解明されていない。最近、われわれはバーゼル研究所との共同研究でファゴゾーム裏打ち蛋白を見いだし、クローニングに成功した(Cell97 :435-447, 1999)。この蛋白はBCG生菌を取り込んだマクロファージのファゴゾームに発現し、BCG死菌を含むファゴゾームには発現しない。この蛋白は特徴的なWD repeatを有し、TACO(tryptophane aspartate-containing coat protein)と命名された。この蛋白を強制発現させると、菌はライソゾームに移行せず、生存、増殖したことから、抗酸菌感染での生体防御に極めて重要な分子と考えられた。
本研究では初年度にListeria monocytogenes感染モデルの検討を試みた。BCGと同様、マウスのマクロファージにTACOの発現が誘導され、TACOがBCGのみならず、他の細胞内寄生菌感染にも関与することが強く示唆された。
最近バーゼルで樹立されたTACOトラソスジェニックマウスの繁殖にとりかかった。繁殖能が弱いため、back crossを行い、ようやく繁殖体勢が確立された。次年度はこのマウスを用いてin vivo、in vitroの検討を行うことが可能な状態となり、大きな成果が期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ishiguro T, Naito M, Yamamoto T, Hasegawa G, Gejo F, et al.: "Role of macrophage scavenger receptors in response to Listeria monocytogenes infection in mice"Am J Pathol. 158(1). 179-188 (2001)

  • [文献書誌] Yoneyama H, Matsuno K, Zhang Y, Murai M, Itakura M, et al.: "Regulation by chemokines of circulating dendritic cell precursors, and the formation of portal tract-associated lymphoid tissue, in a granulomatous liver disease"J Exp Med. 193(1). 35-49 (2001)

  • [文献書誌] 高橋 潔, 内藤眞, 竹屋元裕: "生命を支えるマクロファージ"文光堂(東京). 542 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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