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2001 年度 実績報告書

レプチン受容体シグナルを介したPAI-1遺伝子発現抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13670209
研究機関浜松医科大学

研究代表者

井原 勇人  浜松医科大学, 医学部, 助手 (00223298)

研究分担者 浦野 哲盟  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50193967)
キーワードレプチン / PAI-1 / 遺伝的肥満マウスob / ob
研究概要

今年度は、大腸菌の中で発現させ精製したリコンビナント・レプチンを用いて、遺伝的肥満マウスob/obの腹腔内に投与し、投与後6時間、24時間における血中PAI-1量の変化および内臓脂肪組織、皮下脂肪組織、並びに肺組織におけるPAI-1mRNA発現量について検討した。
今回精製したリコンビナント・レプチンが、まず生物活性を保持しているかどうか検討した。300μgを腹腔内に11日間投与し、毎日の体重変化を見たところ、39gあった体重が27gにまで減少した。この体重減少に伴う、PAI-1発現量に対するレプチンの二次的な効果を排除するため、この活性のあるリコンビナント・レプチンを投与後、体重の変化がほとんどない6時間と24時間後に血液サンプルと臓器を採取した。コントロール群には、リコンビナント・レプチンに含まれるのと同量のLPS含むPBSを同量投与した。血中PAI-1量は、遠心後の血漿を用いてELISA法により定量した。またPAI-1mRNA発現量はRNA抽出後、Northern Blot法で定量した。
レプチンを投与したものでは、6時間後にはコントロール群に比べ有意に血中PAI-1値が減少した。24時間後には両群とも、ブランクのレベルまで減少した。これに呼応するように、内臓脂肪組織でのPAI-1mRNA量も変動した。レプチン投与により6時間後には、コントロールに比べ有意に減少した。皮下脂肪においては、6時間、24時間後共にレプチン投与により、PAI-1mRNA発現量の有意な低下が認められた。比較的PAI-1mRNAが多く発現している肺においても、レプチン投与により、6時間、24時間後共にPAI-1mRNA発現量の有意な低下が認められた。
これらの事から、レプチンによるPAI-1遺伝子発現抑制の作用が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ihara, H.: "Induction of plasminogen activator inhibitor-1 (PAI-1) gene expression in adipocytes by thiazolidinediones"FASEB J.. 15. 1233-1235 (2001)

  • [文献書誌] Nagai, N.: "Tissue-type plasminogen activator enhances neuronal death induced by oxygen-glucose-deprivation in culture"J. Cerebral Blood Flow and Metabolism. 21. 631-634 (2001)

  • [文献書誌] Urano, T: "The profibrinolytic enzyme subtilisin NAT purified from Bacillus subtilis cleaves and inactivates plasminogen activator inhibitor type 1"J. Biol. Chem.. 276. 24690-24696 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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