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2002 年度 実績報告書

シェーグレン症候群の自己抗原αフォドリンを特異的に切断する唾液腺プロテアーゼ探索

研究課題

研究課題/領域番号 13670218
研究機関徳島大学

研究代表者

新垣 理恵子  徳島大学, 歯学部, 助手 (40231120)

研究分担者 林 良夫  徳島大学, 歯学部, 教授 (00127854)
キーワードシェーグレン症候群 / α-フォドリン / 自己免疫疾患 / 唾液腺 / アポトーシス / Caspase
研究概要

シェーグレン症候群(SS)は乾燥性角結膜炎によるドライアイや口腔乾燥症を臨床症状とし、涙腺・唾液腺にリンパ球浸潤を伴った組織破壊があり、患者血清中には種々の自己抗体が検出される臓器特異的自己免疫疾患である。最近申請者らは、本症に特異的な自己抗原がα-fodrinの断片(N末側38番目アミノ酸から始まる120kD)であることを実験モデルマウスから明らかにし報告した(Science.1997,276,604-607 Haneji. N. et al.)。今回、新たにα-fodrinのN末側を3種類の断片に分けて作成し、患者血清との反応性をELISA法にて確認したところ、7割近くの患者血清がいずれかのN末側α-fodrin断片と反応することが明らかになった。
アポトーシスに伴うα-fodrinの分断化は、世界各国の研究者によって神経組織、リンパ球などで研究され、calpainやcaspaseがα-fodrinをいくつかの断片に切断することが既に報告されている。しかしSS唾液線で優位に上昇する上記120kD断片とはN末も分子量も異なるものである。今回作成したN末側α-fodrin断片(AFN-A)に対するウサギ抗体を作製し、アポトーシス刺激した唾液線樹立細胞株のα-fodrin分断化を検討した。詳細に検討するとアポトーシス刺激により分断化されるN末側断片は120kDより少し大きく、このN末断片の生成はC末側の断片と異なり、Caspaseの関与がないことをCaspase inhibitorの実験で確認した。N末側α-fodrin断片に対する抗体を多くのSS患者が有することから、この断片の生成に関わるproteaseを探索し、病態に関わるフォドリン分断化の機序を明らかにしていきたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hayashi Y et al.: "The role of caspase cascade on the development of primary Sjogren's syndrome"J. Med. Invest.. 50. 32-38 (2003)

  • [文献書誌] Saegusa K et al.: "Cathepsin S-inhibitor prevents autoantigen presentation and autoimmunity"J. Clin. Invest.. 110. 361-369 (2002)

  • [文献書誌] Saegusa K et al.: "Prevention and induction of autoimmune exocrinopathy is dependent on pathogenic autoantigen cleavage in murine Sjogren's syndrome"J. Immunol.. 169. 1050-1057 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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