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2001 年度 実績報告書

Entamoebaの脱嚢および後嚢子の発育に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670256
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

牧岡 朝夫  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (90119850)

キーワードEntamoeba invadens / 脱嚢 / アクチン細胞骨格 / cytochalasin D / latrunculin A / jasplakinolide / プロテアソーム / lactacystin
研究概要

Entamoeba invadensのin vitro脱嚢系を用いて今年度はアクチン細胞骨格ならびにプロテアソームの関与につき、それぞれの阻害剤を用いて調べた。
1.アクチン機能阻害剤の効果:3種のアクチン機能阻害剤cytochalasin D(CD)、latrunculin A(Lat)、jasplakinolide(Jas)のうちCDに関しては、その存在下で対照に比し脱嚢したアメーバ虫体数の著明な増加が認められた。一方、Lat存在下では対照に比しアメーバ虫体数の濃度に依存した減少が認められ、Jas存在下の場合も同様であった。このように、LatおよびJasは脱嚢抑制効果を示したのに対し、CDは脱嚢促進効果を示した。この原因に関しては現時点で不明である。脱嚢したアメーバ虫体の発育に関してもCD存在下では促進効果が示され、LatおよびJas存在下では抑制効果が示された。
2.プロテアソーム阻害剤の効果:3種のプロテアソーム阻害剤lactacystin、β-lactone、MG-132を用いてEntamoebaの増殖、嚢子形成、脱嚢に対する効果を調べた。その結果、3種のプロテアソーム阻害剤はE.histolytica栄養型の増殖抑制効果を示した。その抑制効果はβ-lactoneが最も強く、次にlactacystin、MG-132は高濃度でのみ抑制効果を示した。E.invadensも増殖が抑制されたが、E.histolyticaの場合よりも抵抗性が認められた。E.invadensの嚢子形成にたいしても3種のプロテアソーム阻害剤は抑制効果を示し、この抑制効果は増殖に対してよりも強かった。脱嚢ならびに脱嚢後アメーバ虫体の発育に対しては、β-lactoneがわずかな抑制効果を示したがlactacystinとMG-132には抑制効果は認められなかった。以上の結果から、プロテアソームの増殖および嚢子形成への関与が明らかになったが、脱嚢への関与は低いことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Makioka, A. et al.: "Entamoeba invadens : Enhancement of excystation and metacystic development by cytochalasin D"Exp. Parasitol.. 98(3). 145-151 (2001)

  • [文献書誌] Makioka, A. et al.: "Effect of proteasome inhibitors on the growth, encystation, and excystation of Entamoeba invadens"Parasitol. Res.. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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