研究課題/領域番号 |
13670265
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
前側 恒男 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (50283114)
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研究分担者 |
唐澤 忠宏 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (90251917)
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キーワード | ディフィシル菌 / ビオチン化タンパク / FGAM合成酵素 / グルタミン生合成 / 遺伝子クローニング / シャトルベクター |
研究概要 |
ディフィシル菌体内には何種類のビオチン化タンパクが存在するのか明らかにするために、ウエスタンブロッティングを行った。ストレプトアビジンをプローブとして用いた場合には13本のバンドが検出され、抗ビオチンモノクローナル抗体を用いた場合には5本のバンドが検出された。バンドのサイズから、ストレプトアビジンとこうビオチンモノクローナル抗体の両方で検出されるバンドが2本存在すると考えられたが、イオン交換クロマトグラフィーによる分析の結果、それらは別々のフラクションに分画されたため、ストレプトアビジンで検出されるバンドと、抗ビオチンモノクローナル抗体で検出されるバンドは全て別々のものであることが明らかになった。なぜストレプトアビジンと抗ビオチンモノクローナル抗体で検出されるバンドが異なるのかは現在のところ不明である。 ストレプトアビジンをコーティングした磁気ビーズを用いてビオチン化タンパクを分離し、二次元電気泳動後のスポットをプロテインシーケンサーで分析しようとしたが、ストレプトアビジン化磁気ビーズの結合容量が少な過ぎるために、分析に必要な量のビオチン化タンパクを得ることができなかった。そこで、大量のディフィシル菌体破砕液をイオン交換クロマトグラフィーで分画し、ビオチン化タンパクの含まれるフラクションを集めて二次元電気泳動を行い、ウエスタンブロッティングでビオチン化タンパクのスポット位置を特定した後、N末端アミノ酸配列を分析することにした。クロマトグラフィーの条件検討を行い、ビオチン化タンパクを効率良く分離できる条件が明らかになったので、今後本格的に精製を行い、二次元電気泳動、プロテインシーケンシングと実験を進めていく予定である。
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