研究課題/領域番号 |
13670268
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
小出 幸夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30126809)
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研究分担者 |
内嶋 雅人 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20252174)
永田 年 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90275024)
大原 直也 長崎大学, 歯学部, 助教授 (70223930)
青枝 大貴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10324344)
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キーワード | 結核 / エピトープ / DNAワクチン / アルゴリズム |
研究概要 |
本研究では、結核に対するBCGよりも強力で予防のみならず免疫治療にも使用できるエピトープDNAワクチンの開発を行う。この目的を達成するためには以下の3項目を研究することが必要となる:1)感染防御免疫を誘導できる結核菌の抗原の同定、2)HLA-Aトランスジェニック(Tg)マウスの作製、3)このTgマウスを用いて、臨床応用可能なHLA-A拘束性エピトープを同定し、エピトープDNAワクチンを作製、その有効性を確認する。本年度は1)と2)の研究を行った。得られた結果は以下の通りである。 1)感染防御免疫を誘導できる結核菌の抗原の同定 この目的のため、我々は結核菌の主要分泌蛋白であるAg85A,Ag85B,MPB51をコードする遺伝子を発現ベクターに挿入し、DNAワクチンを作製した。これらをマウスに遺伝子銃で接種し、その効果をfootpad reaction、試験管内T細胞増殖性反応、インターフェロンγ産生能で検討した。その結果、何れのDNAワクチンもこれらの反応を誘導できたため、これらは結核菌感染の防御に必要な特異的細胞性免疫を誘導できることが判明した。そこで、最も強く細胞性免疫を誘導でき、これまで報告の見られないMPB51に着目し、このエピトープDNAワクチンを作製することに決定した。 2)HLA-A Tgマウスの作製 まず、HLA-A^*0201(Caucasianで最も頻度が高い)とHLA-A*2402(日本人で最も頻度が高い)を発現するTgマウスの作製を計画した。HLA-A^*0201 Tgマウスはすでに繁殖の段階にあり、HLA-A*2402 Tgマウスは現在作製中である。
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