研究課題
細胞膜糖脂質マイクロドメインの解析については、機能性膜シアロ糖脂質ガングリオシドのマイクロドメイン形成とその動態についてまとめた。免疫電子顕微鏡を用いた微細構造の解析や脂質マイクロドメインにおけるがん遺伝子srcの動態について国内・国外学会(第22回日本糖質学会、第43回日本脂質生化学研究会、GLYCO XVI、第74回日本生化学、第60回日本癌学会)報告を行い現在投稿準備中である。さらに、免疫細胞脂質マイクロドメインにたいして解析を展開していく。マイコプラズマ特異糖リン脂質の病原性についてマイコプラズマ学会総会で特別講演をし総説を執筆した。脂質抗原の構造と病原性について、Nature publishing groupから執筆依頼があり、Encyclopedia of life scienceに掲載された。GGPLsおよびその誘導体の有機合成については、現在、光学異性体の準備が進行中である(投稿準部中)。また、高度化推進「糖鎖物質設計」シンポジウムにて「招待講演Mycoplasma fermentans特異的糖リン脂質抗原の構造解析とその意義について」をおこない糖質設計グループ(西田先生)と合成化合物にっいて計画をたてた。マイコプラズマ由来の糖リン脂質およびその合成類似体の生理活性解析については、IL-6などのサイトカインの産生が認めらている。宿主免疫系として、樹状細胞、Th1/Th2ヘルパーT細胞、NKTなどにたいする活性について検討を準備しつつある。とくに、human B dendritic cellを樹立しておりこれに対する生理活性を検討することができるようになってきた。さらに、無菌動物学会でシンポジストとして発表し特異的糖リン脂質抗原の実験動物モデルの解析や臨床での検討についても研究打ち合わせを行った。
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