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2002 年度 実績報告書

Chlamydia Pneumoniae感染と虚血性心疾患の関係に関する疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670348
研究機関福岡大学

研究代表者

畝 博  福岡大学, 医学部, 教授 (40122676)

研究分担者 上芝 元  東邦大学, 医学部, 講師 (60232740)
馬場園 明  九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90228685)
宮崎 元伸  福岡大学, 医学部, 助教授 (60299542)
岩橋 満愛  福岡大学, 医学部, 助手 (70330909)
キーワードC. pneumoniae感染 / 虚血性心疾患 / 患者対照研究
研究概要

臨床病理学的研究では、虚血性心疾患とChlamydia pneumoniae(以下、C. pneumoniae)感染の関係についてほぼ一致した結論に達しており、冠動脈に粥状硬化を認める患者ではそれを認めない者に比較して、冠動脈にC. pneumoniae感染が高頻度に認められ、それらの頻度は粥状硬化に比例しているといわれている。一方、疫学研究では、虚血性心疾患とC. pneumoniae感染の関連性について肯定的な報告から否定的な報告までいろいろあり、明確になっていない。また、これら疫学研究の大部分は欧米人を対象にしたものであり、日本人を対象にした疫学研究はほとんどないのが現状である。そこで、本研究では、患者対照研究により、虚血性心疾患とC. pneumoniae感染の関係について日本人を対象として検討することを目的とした。
秋田県内のA医療機関の入院および外来患者を対象として本研究を行った。A医療機関で冠動脈造影を受け、冠動脈の狭窄が確認されたIncidence caseを患者群とした。一方、対照群はコントロールI群とコントロールII群のダブルコントロールとした。冠動脈造影検査のために来院し、検査の結果、冠動脈に異常のなかった者をコントロールI群とし、当該施設で基本健康診査を受け安静時心電図が正常であった者をコントロールII群とした。
2年間における男性症例数は、患者群333人、コントロールI群91人、コントロールII群47人であった。C. pneumoniaeのIgG抗体価およびIgA抗体価(ヒタザイムC.ニューモニエAb-IgG/ヒタザイムC.ニューモニエAb-IgA、日立化成工業、東京)をELISA法により測定した。C. pneumoniaeのIgG抗体陽性率は、患者群で46.9%、コントロールI群で51.9%、コントロールII群で57.4%であった。C. pneumoniaeのIgA抗体陽性率はそれぞれ62.5%、60.2%、53.2%であった。C. pneumoniaeのIgG抗体陽性率およびIgA抗体陽性率は、患者群とコントロールI群およびコントロールII群の間に、有意な差は認められなかった。しかし、結論を導くには、対照群の症例数が十分ではない。最終年度には症例数を増やし、さらに詳細な検討を行なっていく予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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