1.胃癌120症例、健常者コントロール158例を用い、ニトロサミンの主要代謝酵素であるcytochromeP450 2A6(CYP2A6)遺伝子欠損型とcyctochromeP450 2E1(CYP2E1)RsaI多型の頻度を分析し、癌発症との関連性について疫学的に解析した。その結果、CYP2A6遺伝子欠損型と胃癌発症との関連性が認められた(オッズ比3.1)。組織型で層化したところ、高分化型腺癌との強い関連性を認めた(オッズ比4.9)(論文投稿中) 2.尿路上皮癌137症例、健常者コントロール217例を用い、ニトロサミンの主要代謝酵素であるcytochrome P450 2A6(CYP2A6)遺伝子欠損型とcytochromeP450 2E1(CYP2E1)Rsa I多型の頻度を分析し、癌発症との関連性について疫学的に解析した。症例全体、喫煙状態による層化分析のいづれにおいても、関連性は認められなかった(論文投稿中)。 3.前立腺癌115症例、健常者コントロール133例を用い、ビタミンDレセプター(VDR)の遺伝子多型と前立腺癌発症との関連性について疫学的に解析した。その結果、exon9、コドン352番目の多型が前立腺癌発症の遺伝的背景となっている可能性が示唆された。 4.遺伝子解析と行動変容に関する調査研究を行うための職域フィールドの設定をし、パイロット調査を実施した。
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