研究課題/領域番号 |
13670376
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
竹森 幸一 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (50003546)
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研究分担者 |
工藤 奈織美 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (50315553)
角濱 春美 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (30256359)
山本 春江 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教授 (00315540)
三上 聖治 弘前大学, 医学部, 助教授 (50106845)
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キーワード | ナトリウム / カリウム / ナトリウム-カリウム比 / 血圧値 / 年次推移 / 濾紙法 / 食塩 |
研究概要 |
国民栄養調査成績によると、わが国の食塩摂取量は1987年までは一貫して減少を続けてきたが、1988年から上昇に転じた。1985年に、「濾紙法」を用いて全国および地域ブロック別の食塩摂取傾向を測定したが、本研究の目的は、これと同じ方法で2000年の食塩摂取傾向を測定し、両者を比較することにより、15年間の食塩摂取傾向の変化を見ることである。結果は下記のとおりであった。 1.1985年と2000年の年齢調整した1日当たりの尿中ナトリウム(Na),カリウム(K)、ナトリウム-カリウム比(Na/K)は全国平均でNaは162.3mEqから169.7mEqへ、Kは56.3mEqから62.3mEqへそれぞれ有意に上昇し、Na/Kは3.93mEq/mEqから3.47mEq/mEqへ有意に低下した。最高血圧は129.4mmHgから126.1mmHgへ、最低血圧は77.6mmHgから75.7mmHgへそれぞれ有意に低下した。2000年のNaは1985年の1.05倍で、国民栄養調査成績の1.02倍と類似していた。 2.地域ブロック別では1985年から2000年にかけて、Na排泄量は北海道、東北、近畿IIで有意差がなく、南九州は有意に低下し、他の地域は有意に上昇した。K排泄量はすべての地域で上昇した。Na/Kは北海道、関東I、四国で有意差がなく、他の地域はすべて有意に低下した。 3.地域ブロツク別の血圧値は1985年から2000年にかけて、最高血圧は四国で有意差がなく、他の地域はすべて有意に低下した。最低血圧では北海道、北陸、近畿II、四国で変化がなく、他の地域は有意に低下した。 4.1985年および2000年調査の採尿時期(月)別の市区町村数の分布はカイ二乗検定(独立性検定)の結果、7月に採尿した市区町村が最も多く、6月と8月がそれに次いで多いという分布で、1985年と2000年の採尿時期の分布に違いはみられなかった(x^2=10.0、df=12、p=0.619)。
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