研究課題/領域番号 |
13670395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10184516)
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研究分担者 |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
三浦 克之 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90257452)
本多 隆文 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60097441)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 職業性ストレス / 仕事要求度 / 仕事自由度 / ウエスト-ヒップ比 / 欠勤 |
研究概要 |
職業性ストレスが循環器疾患危険因子と勤務状況に及ぼす影響についての調査を、ある金属製品製造工場約7000人を対象に行った。なお、職業性ストレスはKarasekのthe Job Content Questionnaire(JCQ)とthe Generic Job Stress Questionnaire of National Institute for Occupational Safety and Health(GJSQ)の一部を使用し定量化した。 I)職業性ストレスと循環器疾患危険因子 1996年度と2002年度調査における職業性ストレス変化と循環器疾患危険因子変化: 男性では、"仕事要求度"、"仕事自由度"が高いとウエスト・ヒップ比が大きくなり、女性では、"役割曖昧さ"や"仕事ストレイン"が高いと、ウエスト・ヒップ比が大きくなる傾向がみられた。職業性ストレスと他の危険因子(高血圧発症、耐糖能低下、高脂血症発症、血漿フィブリノーゲン変化やbody mass indexの変化)との関係はそれほど明白ではなかった。 II)職業性ストレスと欠勤 (1)96年度職業性ストレス調査と短期欠勤(1年間の追跡) 男性において、1年間に「計5日以下の欠勤を行った群」は、「休みをとらなかった群」に比して、"仕事自由度"と"仕事要求度"がともに低く、"仕事ストレイン"が高い傾向にあった。 (2)96年度職業性ストレス調査と欠勤(5年間の追跡) 男女とも、"仕事自由度"や"職場のサポート"が高いと延べ欠勤数は少なくなり、逆に"役割曖昧さ"、"役割葛藤"、"グループ内葛藤"、"グループ外葛藤"、"仕事ストレイン"が高い群は、延べ欠勤数が多くなる傾向にあった。また、"仕事要求度"が高くなるほど、総欠勤数が多くなる関係は認められなかった。この傾向は、1996年度と2002年度間の職業性ストレス変化を勘案しても同様であった。 以上より、JCQとGJSQによって把握された職業ストレス負荷は、ウエスト・ヒップ比や欠勤状況に影響が現れやすく、日本人労働者においても職業性ストレスのマネージメントは、循環器疾患予防や健康職場形成の点から必要であることが証明された。
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