研究課題/領域番号 |
13670411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 桜美林大学 (2004) 国立長寿医療センター (2001-2003) |
研究代表者 |
新野 直明 桜美林大学, 大学院・国際学研究科, 教授 (40201686)
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研究分担者 |
下方 浩史 国立長寿医療センター, 研究所・疫学研究部, 部長 (10226269)
安藤 富士子 国立長寿医療センター, 研究所・疫学研究部, 室長 (90333393)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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キーワード | 在宅高齢者 / うつ状態 / 危険因子 / 有症率 / GDS / 横断的研究 / 縦断的研究 |
研究概要 |
長寿医療センター研究所疫学研究部の実施する、老化に関する長期縦断疫学研究(National Institute for Longevity Sciences-Longitudinal Study of Aging ; NILS-LSA)のデータを用いて、在宅高齢者におけるうつ状態の実態とその関連要因を検討し、以下の結果を得た。 1.抑うつ得点とうつ状態の分布:NILS-LSAの第1次、第2次、第3次調査における抑うつ得点平均値とうつ状態の有症率は以下のとおりであった。第1次(n=1020):抑うつ得点3.5±3.0点、有症率19.9%、第2次(n=1125):抑うつ得点3.4±2.9点、有症率20.2%、第3次(n=1171):抑うつ得点3.2±2.9点、有症率19.5%。過去の研究と比較し、今回の対象者は精神的健康状態が比較的良好と考えられた。 2.うつ状態の有無と関連する要因(横断的研究):第1次調査のデータから、うつ状態の有無と関連した要因を横断的に検討した。ロジスティック回帰分析の結果、うつ状態と有意に関連する要因は、生活機能(低)、主観的健康感(不良)、転倒恐怖感(有)であり、カッコ内の場合にうつ状態を有する人の割合が高かった。 3.うつ状態の有無と関連する要因(縦断的分析:第1次調査で調べた要因が、2年後のうつ状態とどのように関係するかを縦断的に検討した。第1次調査結果を説明変数、第2次調査のうつ状態を目的変数としたロジスティック回帰分析を行った結果、第1次調査でうつ状態を有していた人、主観的健康感が不良の人は、2年後にうつ状態を有する危険性が高かった。関連要因の分析では、主観的健康感とうつ状態の強い関連が示唆された。特に縦断的な分析の結果から、主観的な健康が不良であることは、将来のうつ状態の独立した危険要因となる可能性が示された。
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