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2001 年度 実績報告書

積雪寒冷地での凍死の法医病態学研究と診断確立

研究課題

研究課題/領域番号 13670414
研究機関旭川医科大学

研究代表者

塩野 寛  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20112451)

研究分担者 上園 崇  旭川医科大学, 医学部, 助手 (70294387)
清水 恵子  旭川医科大学, 医学部, 助教授 (90312462)
キーワード凍死 / オキシヘモグロビン比率 / 第一度凍傷(紅斑) / Wischnewski斑 / 矛盾脱衣
研究概要

検屍における凍死事例117例、解剖における凍死事例60例の合計177例について法医病態学研究と診断確立のため以下の研究を行った。
1)左右心臓血の色調差
総事例数177例中左右心臓血の採取が行われたのは90例であった。その内訳は検屍117例中38例、解剖事例60例中52例である。●色調差がみれらたのは検屍例32/38(84.2%)、解剖例50/52(96.2%)であった。
2)第1度凍傷(紅斑)141例中67例(男性35例、女性32例)で認められ全体の47.5%であった。
3)胃・十二指腸粘膜下出血(Wischnewski斑)解剖例60例中23例(男性10例、女性13例)、38.3%に認められた。
4)矛盾脱衣(Paradoxical undressing)矛盾脱衣は177例中男性28例、女性9例の計37例で認められ、全体の20.9%であった。
5)アルコールの関与
アルコール濃度測定は検屍例99例中38例で測定が行われ17例で検出された。解剖例42例中34例で測定され16例に検出された。合計141例中33例の23.4%に検出された。
6)薬毒物の関与
凍死例141例中14例(検屍例4例、解剖例10例)に検出を試み6例に検出された。検出された薬物は、レボメプロマジン(精神神経剤)、フルラゼパム、ブロムワレリル尿素、ブロチゾラム、三環系抗うつ薬であった。
各臓器の細胞内熱ショック蛋白(ubiguitin蛋白)の動態、体温低下と意識障害の関係をブレインマイクロダイアリシス法にてグルタメートを指標にしての検討は平成14年、15年度に行う予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 塩野 寛, 清水恵子: "外気温氷点下での死体温度降下速度について"犯罪学雑誌. 61(1). 1-5 (1995)

  • [文献書誌] 塩野 寛, 清水恵子: "Paradoxical undressing in fatal hypothermia"犯罪学雑誌. 62(5). 151-155 (1996)

  • [文献書誌] 清水恵子, 塩野 寛: "凍死における左右心房血の色調差"犯罪学雑誌. 62(6). 157-160 (1996)

  • [文献書誌] 清水恵子, 塩野 寛: "凍死の法医学的診断へのCO-オキシメーターの応用"日法医誌. 52(3). 196-201 (1998)

  • [文献書誌] 清水恵子, 塩野 寛: "Forensic diagnosis of death from cold"Legal Med. 1(4). 204-209 (1999)

  • [文献書誌] 斎藤 修, 清水恵子: "凍死の法医学的診断への新しい試み"旭川医科大学研究フォーラム. 2/2. (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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