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2002 年度 実績報告書

積雪寒冷地での凍死の法医病態学的研究と診断確立

研究課題

研究課題/領域番号 13670414
研究機関旭川医科大学

研究代表者

塩野 寛  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20112451)

キーワード凍死 / オキシヘモグロビン比率 / 第一度凍傷(紅斑) / Wischnewski斑 / 矛盾脱衣 / 左右心房血の色調差 / アルコール / 薬物
研究概要

検屍における凍死事例138例、解剖における凍死事例68例の合計206例について法医病態学研究と診断確立のため以下の研究を行った。
1)左右心臓血の色調差
総事例数206例中左右心臓血の採取が行われたのは115例であった。その内訳は検屍138例中54例、解剖事例68例中61例である。●色調差がみれらたのは検屍例46/54(85.2%)、解剖例58/61(95.1%)であった。
2)第1度凍傷(紅斑) 170例中79例(男性40例、女性39例)で認められ全体の46.5%であった。
3)胃・十二指腸粘膜下出血(Wischnewski斑) 解剖例68例中31例(男性14例、女性17例)、45.6%に認められた。
4)矛盾脱衣(Paradoxical undressing) 矛盾脱衣は206例中男性31例、女性12例の計43例で認められ、全体の20.9%であった。
5)アルコールの関与
アルコール濃度測定は検屍例120例中42例で測定が行われ20例で検出された。解剖例50例中38例で測定され19例に検出された。合計170例中39例の22.9%に検出された。
6)薬毒物の関与
凍死例170例中21例(検屍例4例、解剖例17例)に検出を試み7例に検出された。検出された薬物は、レボメプロマジン(精神神経剤)、フルラゼパム、ブロムワレリル尿素、ブロチゾラム、三環系抗うつ薬であった。
各臓器の細胞内熱ショック蛋白(ubiguitin蛋白)の動態、体温低下と意識障害の関係をブレインマイクロダイアリシス法にてグルタメートを指標にしての検討は平成15年度に行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 清水恵子, 塩野 寛: "Forensic diagnosis of death from cold"Legal Med. 1(4). 204-209 (1999)

  • [文献書誌] 斉藤 修, 清水恵子: "凍死の診断-凍死で認められる特異所見とその頻度について-"犯罪学雑誌. 68. 56-60 (2002)

  • [文献書誌] 斉藤 修, 清水恵子: "凍死の法医学的診断への新しい試み"旭川医科大学研究フォーラム. 4. 29-33 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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