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2001 年度 実績報告書

ユビキチン化CD10-CD13酵素複合体の生理的役割 -培養細胞に対して-

研究課題

研究課題/領域番号 13670431
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

阿部 すみ子  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (50136975)

キーワードCD10-CD13酵素複合体 / HeLa / mRNA / RT-PCR / レクチン / ヒト精液
研究概要

ヒト精液に特異的なγ-glutamyl transpeptidase活性酵素であるユビキチン化CD10-CD13複合体(SEGAP : seminal γ-GTP active protein)の生理的役割の解明を目的として、培養細胞内のmRNA発現の変化を観察した。
HeLa (human cervical carcinoma)は5mMEDTA/PBSでハーベストし、10%FCS/RPMIで2時間回復させた後に4×10^6個ずつ分注した。SEGAP0.1μgを添加し、0,15,30,45,60分間インキュベート後、AquaPure RNA Isolation Kitを用いて約50μgのトータルRNAを得た。5μgのRNAをcDNAに逆転写してRT-PCRを行った。サイトカインの中で、IL-1β,IL-8,IL-12およびTNFはSEGAP刺激の有無にかかわらず発現しており、変化は観察されなかった。アポトーシス誘導に関わるFASおよび増殖反応性遺伝子c-fosも同様であった。HeLa細胞におけるiNOSの発現はなく、SEGAPよる誘導も観察されなかった。体液性免疫に関連するレクチンの1つであるMBL (mannose binding protein)はコントロールでは発現しないが、SEGAP刺激15分から30分後にmRNAの誘導が観察された。MBLはストレス発生や感染時に標的タンパク質あるいはバクテリアのマンノース鎖に結合し、更に補体系を活性化させて細胞外での防衛反応に貢献する。一方、精子細胞膜表面にはマンノース結合部位が存在し、受精時に卵子との結合部位になる。感染があった場合、バクテリアの細胞膜上のマンノースと精子が結合する可能性が生じる。今回、精液との接触がある組織由来の細胞でSEGAP刺激によりMBLのmRNAが発現したことから、SEGAPが感染などから精子を防衛している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 阿部すみ子: "前立腺病変による精液特異 γ-glutamyl transpeptidase活性酵素構成ユビキチンの免疫反応性の変化"福島医学雑誌. 51・3. 189-197 (2001)

  • [文献書誌] 阿部すみ子: "下肢緊縛によるラット後根神経節細胞mRNA発現の変化"日本法医学雑誌. (印刷中).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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