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2001 年度 実績報告書

血管内皮細胞自己抗体と免疫血栓症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670444
研究機関東北大学

研究代表者

平林 泰彦  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70312577)

研究分担者 宗像 靖彦  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20271950)
亀岡 淳一  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30261621)
キーワード自己拡体 / 血管内皮細胞 / 接着因子
研究概要

今回の研究で、我々は、抗VPS抗体によるFACS解析及び免疫沈降法で、抗VPS抗体が血管内皮細胞上の約110kDaの蛋白を認識し、更にその結合がATIIIの添加によって競合阻害を受けることを明らかにした。現時点でこの分子の詳細については同定されていないが、抗VPS抗体が血管内皮細胞上の分子を標的として、血管内皮細胞に直接的な傷害をもたらす可能性について、更に追及した。ヒト臍帯血管内皮細胞(HUVEC)を抗VPS抗体1microg/ml存在下に培養し、細胞表面接着因子発現の変化をFACS解析したところ、抗VPS抗体により血管形成に関与するCD62Pの発現が増強されていた。
一方、血管炎などの病的免疫反応において中心的な役割を果たすと考えられるT細胞のHUVECとのかかわりを明らかにするため、ヒトT細胞株H9とHUVECとの共培養実験を行い、抗VPS抗体1microg/ml存在下での細胞機能変化を捉えようと試みた。抗VPS抗体存在下では、H9のHUVECに対する接着が非存在下に比して、約30%増強していた。更に、H9細胞内骨格蛋白アクチンの重合は阻害されていたが、この変化はH9単独で抗VPS抗体とともに培養しても認められず、抗VPS抗体のHUVECを介したH9への間接作用と考えられた。血管内皮細胞を介した抗VPS抗体のT細胞内アクチン重合阻害は、T細胞のmigrationを阻害し、血管内皮細胞上(in situ)への集積と炎症反応の促進効果が予測されるため、HUVECを使用したTranswell Culture Systemを用いて、抗VPS抗体のT細胞遊走能に対する作用を評価して行く方針である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Harigae, R.Ichinohasama, Kameoka ほか: "Primary marginal zone lymphoma of the thymus accompanied by chromosomalanomaly, 46X, dup(X) (p11p22)"Cancer Genetics cytogenetics. (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] F.Yi, K.K.Ishii, Y.Munakata, ほか: "Regulation of TNF-α promoter by human parvovirus B19 NS1 through activation of Ap-1 and AP-2"J. Virology. (発表予定). (2002)

  • [文献書誌] M.Rahman, Y.Hirabayashi, ほか: "Prednisolone Sodium Succinate Down-Regulates BSAP/Pax5 and Causes a Growth Arrest in the Nalm6 Pre-B Cell Line"Tohoku J. Exp. Med.. 193. 237-244 (2001)

  • [文献書誌] J.Kameoka, M.Yamada, ほか: "Autoimmune neutropenia in pregnant women causing neonatural neutropenia"Br J Haematol. 114. 198-200 (2001)

  • [文献書誌] M.Rhaman, Y.Hirabayashi, ほか: "A repressor element in the 5' -untranslated region of human Pax5 exon 1A"Gene.. 263. 59-66 (2001)

  • [文献書誌] J.Kameoka, T.funato, ほか: "Clonal evolution from trisomy into tetrasomy of chromosome 8 associated with the development of acute myeloid leukemia from myelodysplastic syndrome"Cancer Genetics and Cytogenetics. 124. 159-164 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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