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2002 年度 実績報告書

マスト細胞アポトーシス誘導因子の同定とクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 13670477
研究機関昭和大学

研究代表者

胡 志青  昭和大学, 医学部, 助教授 (60245826)

キーワードマスト細胞 / アポトーシス誘導因子 / サイトカイン / クローニング
研究概要

今まで、以下二つの方法で研究を推進してきた。先ず、サイトカインで刺激したマウス免疫細胞と刺激しなかったものからmRNAを抽出し、cDNAを合成した。cDNAサブトラクション法を用いて、このサイトカイン刺激によって発現されるcDNA断片をTAクローニング法でクローニングした。クローンされた200以上のcDNA断片の塩基配列を分析した結果、アポトーシス誘導活性を示すシークエンスは見られなかった。次に、アポトーシス誘導活性を指標とするスクリーニング法を用いた。STRATAGENE社のZAP Express cDNA Synthesis KitとcDNA Gigapack III Gold Cloning Kitを用いて、cDNAファージライブラリーを構築した。このライブラリーから、50-100 Coloniesを単位として、Phagemidsを分離し、COS-7細胞に発現させ、培養上清を収集し、アポトーシス誘導活性を調べた。約10,000個のColonyを調べたが、アポトーシス誘導活性を持つColonyは見られなかった。我々は以上述べた二つの方法で、アポトーシス誘導因子の同定とクローニングにはいずれも成功することができなかった理由を反省し、従来の方法では成功する可能性が非常に低いことが認識した。そして、我々は新たな技術と戦略に注目した。近年の質量分析法の進展によって、微量のタンパク質を多大な時間と労力を要して精製し、ペプチドシークエンサーで配列を読んでいた時代から、微量タンパク質でもきわめて高精度に、修飾まで含めて同定できる質量分析の時代に移ったのである。シークエンサーによる解析では困難な、発現量の少ないタンパク質の同定が可能となった。ポストゲノム時代の研究は遺伝子の構造解析から遺伝子の機能解析へと変換してきた。それと相応しいタンパク質を中心とする様々な新しい解析法がプロテオミクス(Proteomics)と総称された。タンパク質の二次元電気泳動から質量分析計で同定するまでのプロテオミクス技術は、我々のアポトーシス誘導因子の同定とクローニングについての研究にも成功する兆しが示唆されたので、この研究を現在でも続けている。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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