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2003 年度 実績報告書

肝再生・肝線維化におけるSmad系とG蛋白質受容体系

研究課題

研究課題/領域番号 13670493
研究機関昭和大学

研究代表者

安田 宏  昭和大学, 医学部, 講師 (80262129)

研究分担者 飯利 太朗  東京大学, 医学部, 助手 (90313022)
キーワードアクチビン / Smad7 / ノルエピネフリン / PKC
研究概要

肝再生はその各過程において様々なサイトカイン・増殖因子がオートクリン・パラクリン因子として発現し制御されている。増殖促進因子としてEGFやTGFα、HGFなどが知られ、これらは単独でDNA合成を誘導する完全mitogenと呼ばれる。抑制因子としてTGFβやアクチビンがある。α_1アドレナリン作動薬であるノルエピネフリン(NE)は自身はDNA合成促進作用を持たず、完全mitogen存在下でその作用を増強することから肝再生の"CO-mitogen"として知られていたが、その細胞内機序の詳細は不明であった。われわれはまず、Hep3B細胞を用いて、肝細胞におけるTGFβ・アクチビンによる増殖抑制機構にはTGFβファミリーの細胞内シグナリング因子であるSmad系が関与していることを明らかにした。そしてNEがアクチビンの増殖抑制作用をブロックすることからSmad系に着目し、NEを初代培養肝細胞に添加するとNF-κB依存性に抑制性SmadであるSmad7遺伝子の発現が誘導されることを明らかにした。肝細胞にSmad7を過剰発現させると、アクチビンによる増殖抑制作用が拮抗されたことから、NEのco-mitogen作用はSmad7の発現誘導により肝細胞からオートクリンされるアクチビンの作用をブロックして発揮される可能性を示した。更にα1受容体はPKCの活性化を介してNfκBを活性化していた。Smad7はTGFβ・アクチビンの作用を調節する分子スイッチと考えられ、ここに新しい三量体G蛋白系とSmad系のクロストークを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ohnishi N, Miyata T, Ohnishi H, Yasuda H, et al.: "Activin A is an autocrine activator of rat pancreatic stellate cells : potential therapeutic role of follistatin for pancreatic fibrosis."GUT. 52. 1487-1493 (2003)

  • [文献書誌] Mashima H, Ueda N, Ohno H, Suzuki J, Ohnishi H, Yasuda H, et al.: "A novel mitochondrial Ca2+-dependent solute carrier in the liver identified by mRNA display"J Biol Chem. 278. 9520-9527 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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