研究課題/領域番号 |
13670494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
富谷 智明 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90227637)
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研究分担者 |
柳瀬 幹雄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50334397)
新井 雅裕 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60271566)
池田 均 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80202422)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 肝細胞 / 増殖 / HGF / TGFα / 機能 |
研究概要 |
肝細胞増殖促進を臨床的に考える場合、肝機能に及ぼす影響を考慮する事は重要である。本研究は肝細胞増殖促進因子、特にhepatocyte growth factor (HGF)およびtransforming growth factor α(TGFα)の肝細胞の増殖と分化機能の調節機構における意義の解明を目的とする。肝細胞において、両因子の増殖促進、肝細胞蛋白合成機能に対する影響を検討し、更に細胞内情報伝達系の研究を行った。肝細胞を低密度で培養した場合、HGFによる肝細胞増殖促進作用はTGFαの産生を促進してEGF/TGFα受容体の活性化及びPI3K、おそらくはp70S6 kinaseを介したものであると推定された。一方TGFαは直接EGF/TGFα受容体を活性化して、PI3K、p70S6 kinaseを介して肝細胞増殖を刺激すると考えられた。一方、高密度培養時にはHGFとTGFαは独立にやはりPI3K、p70S6 kinase系を活性化して、アルブミン産生を促進すると考えられた。またこれらに対してmitogen-activated protein kinase系の意義は明らかではなかった。以上からHGF及びTGFαは状況に応じて肝細胞増殖或いは肝細胞蛋白合成を促進しうる。肝細胞増殖に対しては両因子連繋して作用していると推定されるのに対して、蛋白合成は両者独立に作用していると考えられた。これら促進作用においてp70S6 kinase系の活性化が重要と思われた。
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