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2002 年度 実績報告書

消化管粘膜防御機構におけるion transportの役割と臨床応用への研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670556
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

秋葉 保忠  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50286449)

研究分担者 永田 博司  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00146599)
中村 正彦  北里研究所, 基礎研究所, 研究員 (30155858)
キーワード粘膜防御 / ion transport / 酸感知機構 / capsaicin感受性知覚神経 / 管腔内pH / sodium bicarbonate cotransporter / CFTR chloride channel / 生体顕微鏡
研究概要

1.粘膜防御機構における知覚神経の検討
ラット十二指腸における管腔内酸に対する粘膜防御機構がcapsaicin感受性知覚神経によって制御されること、知覚神経上のvanilloid receptorがacid sensorとして働き、proton濃度(pH)を感知して粘膜防御機構を作動させることが明らかになった。さらに、胃から大腸までvanilloid receptor-1が粘膜内および筋層内に発現することが明らかになった。この知覚経路は大腸における短鎖脂肪酸吸収にも関与することが明らかになった(投稿準備中)。さらに、酸に対する知覚神経経路は主に迷走神経求心路を介し、内因性経路も関与する可能性が明らかになった(投稿準備中)。
2.空腸における粘膜防御機構の検討
十二指腸においてsodium bicarbonate cotransporter(NBC)を介した細胞内重炭酸イオンの流入が抗酸粘膜防御に重要であることを明らかにしたが、空腸においてはタウロコール酸惹起性上皮細胞傷害がCFTRおよびanion exchanger(AE)を介した重炭酸分泌を抑制することで軽減することが明らかになった(投稿準備中)。また、虚血下の空腸における粘膜防御に上皮細胞上のATP receptorが関与することが明らかになりつつある。
3.ion transporterの組織学的検討
ラット十二指腸においてNBCのisoformである膵型NBCがbasolateral膜に発現し、細胞内への重炭酸流入に重要な役割を持つことが明らかになった。またCFTRがapical膜に発現し、重炭酸分泌に関与することが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akiba Y, et al.: "Acid-sensing pathways in rat gastrointestinal mucosa"J Gastroenterol. 37SupplXIV. 133-138 (2002)

  • [文献書誌] 秋葉保忠, 他: "ラット消化管の管腔内酸感知機構と血流増加反応"自律神経. 39(6). 505-507 (2002)

  • [文献書誌] Akiba Y, et al.: "Hyperemic response to luminal acid in rat lower intestine via vanilloid receptor-1"Microcirculation Annual 2002. 18. 97-98 (2002)

  • [文献書誌] 秋葉保忠, 他: "NSAIDsによるラット十二指腸粘液分泌障害と粘膜傷害の関係"Ulcer Research. 29(2). 155-158 (2002)

  • [文献書誌] Kaunitz JD, Akiba Y: "Luminal acid elicits a protective duodenal mucosal response"Keio J Med. 51(1). 29-35 (2002)

  • [文献書誌] Akiba Y, et al.: "Acid-sensing mechanism and the hyperemic response in rat gastrointestinal mucosa"Gastrointestinal Function : Regulation and Disturbances. 20. 85-91 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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