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2002 年度 実績報告書

肝発癌に関与する遺伝子の検出

研究課題

研究課題/領域番号 13670569
研究機関日本大学

研究代表者

森山 光彦  日本大学, 医学部, 助教授 (50191060)

研究分担者 浅井 聡  日本大学, 医学部, 助教授 (80231108)
キーワード肝細胞癌 / 癌部肝組織 / DNA array / 遺伝子発現 / Gene chip
研究概要

研究の背景:肝細胞癌(HCC)の発生原因遺伝子は現在まで確認されていない。一方HCCによる年間死亡数は増加しており、今後もより多数の死亡例が発生することが推定されている。したがってC型肝疾患の生命予後を改善するためにも、HCCの再発抑止は重要な問題である。我々は手術切除された後に、比較的早期に異所性再発が見られたHCC例と異所性再発が見られない例について、癌部および非癌部肝組織より発現遺伝子を解析した。対象と方法:肝組織の遺伝子解析について患者にインフォームドコンセントを行い、承諾の得られた2例の3年間再発が見られないHCC例と2例の1年以内に異所性再発が見られたHCC例の手術切除された肝組織について検索した。発現遺伝子の解析は、一週間以内に肝組織100-200mgよりAtlas TM Glass Total RNA Isolation Kit (#K1036-1)を用いてtotal RNAを採取し、このtRNA20 microを用いてcDNAを作製後、Atlas Glass Fluorecent Labeling Kitを用いて蛍光色素のラベリングを行った。次ぎにHybridization Solutionに80μlの標識プローブを加え、AtlasTM Glass Array 1.0とハイブリダイゼーションを行った。発現遺伝子のうち(癌部/非癌部)の遺伝子発現比率が3倍以上強いものをupregulate、3倍以上弱いものをdownregulateとした。結果:4症例の結果では、upregulateされている遺伝子(gene)のうち特に発現比率が高かった遺伝子としては、Map/microtuble affinity-regulating kinase 3,HGF receptor, KiSS-1,MMP-10,p34 protein kinase, CDK4,IFNgamma receptor beta subunit, angiopoietin 1 receptor, endotherial cell kinase transcription elongation factor SII, paired box protein 3(PAX3),neural cadherin, CXC chemochain, interferon gamma, NCAM-1,matrix metalloproteinase 2(MMP2)などが検出された。またDown regulateされていた遺伝子としては、matrix metalloproteinase 8(MMP8),adenylate cyclase VII, semaphorin E, TGF-beta receptor type 1,MARK-3,LCAT, interferon regualatory factor 1,Nk-1 receptor, transcription factor relIB, interleukin 15,TNF-alpha converting enzyme.などが検出された。再発の有無による遺伝子発現の差異に関する現在までの検討では、MMP2,MMP8,TNF-alpha converting enzymeなどに注目し検討を加えている。まとめ:今回使用したchipは約3800種類の発癌に関連することが推定される遺伝子が載っているchipである。今後さらに多数の遺伝子を載せているchipを用いて検討が必要であるが、異所性再発に関与している可能性のある遺伝子の存在が示唆された。現在さらに検索症例数を増やし、Gene chipを用いて解析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mitsuhiko Moriyama: "INVESTIGATION BY DNA MICROARRAY OF GENES ASSOCIATED WITH THE OCCURRENCE AND ECTOPIC RECURRENCE OF HCV-RELATED"Hepatology. 36・4. 685A (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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