• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

原発性肝細胞癌におけるオートクリンTGF-βシグナル伝達とその制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 13670573
研究機関関西医科大学

研究代表者

松崎 恒一  関西医科大学, 医学部, 講師 (70278638)

研究分担者 中橋 佳嗣  関西医科大学, 医学部, 助手 (70247930)
関 寿人  関西医科大学, 医学部, 助教授 (70163087)
キーワード肝細胞癌 / TGF-β / Smad
研究概要

TGF-βシグナル伝達の研究は、最近伝達物質であるSmadが同定され急速に進歩してきた。我々は、分化型肝細胞癌では、癌細胞の産生するTGF-βが、Smad 2/3を介して肝癌の細胞増殖を抑制しているが、かかる癌細胞において抑制型Smad 7がTGF-βによる細胞増殖の抑制作用を阻害していることを報告した。更に一部の未分化癌では、癌細胞の産生するTGF-βが、むしろ自身の癌細胞増殖を促進していることを見出した。またSmad 2の活性化を指標にして、このような癌細胞におけるTGF-βシグナル伝達機構について報告してきた。また急性・慢性肝障害モデルにおける、Smad蛋白リン酸化の変化を、星(筋線維芽)細胞・肝細胞に分離し調べた。更に、障害肝から星細胞ならびに肝細胞を培養し、これら状態の各種細胞におけるTGF-βに対する生物活性の変化を調べることで、星(筋線維芽)・肝細胞におけるTGF-βシグナル伝達およびその制御機構について考察してきた(Hepatology 2002;35:49-61)。
本計画における申請者等が行った予備的実験の結果、TGF-βは初代培養肝細胞、Huh-7,HepG2等の肝癌細胞に対して増殖抑制効果を示したが、HCC-T, M等の肝癌細胞では全く増殖抑制効果を認めなかった。TGF-β受容体やSmadにはいずれの細胞にも遺伝子の変異を認めなかったことから、これら生物活性の違いはSmad 2/3の活生化の状態、ならびに標的遺伝子上に存在するSmad2/3/4の結合相手となる転写因子の違いで生じているものと思われた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tahashi Y., Matsuzaki K.et al.: "Differential Regulation of Aitocrine Transferming Growth Factor β Signal in Hepatic Stellate Cells between Acute and Chron2 Ratliver Iutury"Hepatology. 35. 49-61 (2002)

  • [文献書誌] 松崎恒一: "肝線維化とTGF-βシグナル伝達機構"BIO Clinica. 16. 304-309 (2001)

  • [文献書誌] 松崎恒一: "肝線維化の病態の把握と治療への展望"細胞. 33. 422-423 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi