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2002 年度 実績報告書

気管支喘息における好酸球特異的分化誘導機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670591
研究機関千葉大学

研究代表者

岩本 逸夫  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10111436)

研究分担者 中島 裕史  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (00322024)
キーワード好酸球 / IL-5Rα鎖 / one hybrid法 / レトロウイルス発現クローニング / 気管支喘息 / 転写因子
研究概要

好酸球は、気管支喘息の病態であるアレルギー性気道炎症の組織傷害に深く関与する重要なエフェクター細胞であり、その分化には、IL-5が重要な役割を果たしていることが明らかとなっている。そして近年、IL-5Rα鎖トランスジェニックマウスを用いた解析により、IL-5は好酸球分化に特異的なシグナルを伝達するのではなく、好酸球前駆細胞に選択的に発現しているIL-5Rα鎖を介してその増殖を誘導していることが明らかになった。すなわち好酸球分化機構の解明には、IL-5Rα鎖の発現制御機構の解明が必須である。現在までIL-5Rα鎖の5'発現制御領域には2カ所の転写活性化部位(P1及びP2プロモーター)の存在が示されているが、その制御機構、特に好酸球特異的な発現のメカニズムは、依然不明であった。
そこで本研究は、アレルギー性気道炎症を好酸球特異的に不活化し制御するために、好酸球におけるIL-5Rα鎖の発現を制御する遺伝子を単離し、好酸球特異的な分化誘導機構を明らかにする事を目的とした。そのため我々は、yeast one hybrid法の原理にレトロウイルス発現クローニング法を応用し、哺乳細胞内でDNA結合分子を単離する方法を開発した。この方法を用いて、好酸球由来cDNAレトロウイルスライブラリーをスクリーニングした結果、好酸球特異的にIL-5Rα鎖プロモーターの活性化を誘導するクローンが25クローン得られ、その塩基配列を決定した。コンピューターサーチの結果、25クローンのうち3クローンは、転写因子としての特徴を有していることが判明した。現在、単離されたクローンのIL-5Rα鎖発現誘導作用について確認作業中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Seto Y, Nakajima H, Suto A., Saito Y, Nakayama KI, Iwamoto I.: "Enhanced Th2 cell-mediated allergic inflammation in Tyk2-deficient mice"J. Immunol.. 170. 1077-1083 (2003)

  • [文献書誌] Suto A, Nakajima H, Hirose K, Suzuki K, Saito Y, Iwamoto I: "Interleukin-21 prevents antigen-induced IgE production by inhibiting germline Cε transcription of IL-4-stimulated B cells"Blood. 100. 4565-4573 (2002)

  • [文献書誌] Nakajima H, Suzuki K, Kagami S-i, Suto A, Saito Y, Akira S, Iwamoto I: "Proteolytic processing of Stat6 signaling in mast cells as a negative-regulatory mechanism"J. Exp. Med.. 196. 27-38 (2002)

  • [文献書誌] Suto A, Nakajima H, Nakayama T, Taniguchi M, Saito Y, Iwamoto I: "CD4+CD25+T cell development is regulated by at least two distinct mechanisms"Blood. 99. 555-560 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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