研究課題/領域番号 |
13670592
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土肥 眞 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60222155)
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研究分担者 |
山本 一彦 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (80191394)
田中 良一 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60272556)
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キーワード | 気管支喘息 / 動物モデル / 気道過敏性 / 気管支上皮細胞 / 気道炎症 / 肝細胞増殖因子(MGF) |
研究概要 |
交付申請書時の実験計画に則り、マウス気管支喘息モデルにおけるHGFの効果を検討した。 (目的)マウス気管支喘息モデルを用いて、気道過敏性の亢進ならびに気道炎症に対する肝細胞増殖因子(HGF)の効果を検討する。 (方法)BALB/cマウスに卵白アルブミン(OVA)を水酸化アルミゲルと共にday0とday11に腹腔内投与し、day18から3日間、OVA溶液(3%)をネブライザーを用いて吸入投与した。リコンビナントHGF(100μg/ml x 2ml)はday11からday20まで、ネブライザーを用いて一日一回投与した。Day21にPenh法による気道過敏性の測定、気管支肺胞洗浄(BAL)を施行し、効果を検討した。 (結果)HGFの吸入投与は、第一回実験において、気道過敏性ならびに気道への好酸球浸潤を部分的に抑制した。しかし、第二回目の実験においては、第一回目ほどの効果は認められなかった。従って、今年度の2回の実験のみから、効果について、最終的な結論を下すには至らなかった。 (考察)HGFの吸入効果が十分では無かった理由として、1)ネブライザーシステムによる肺組織への供給が不十分であった可能性とともに、2)吸入投与したrHGFが短時間に肺から代謝されてしまい、肺組織における実質濃度が十分に上がらなかった可能性がある。従って、今後の方針として、ネブライザーシステムの改良ともに、肺へ持続的にHGFを供給することも重要と考えられた。
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