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2002 年度 実績報告書

サルコイドーシス病変部における樹状細胞のCD1分子発現の意義

研究課題

研究課題/領域番号 13670594
研究機関浜松医科大学

研究代表者

千田 金吾  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40197611)

研究分担者 須田 隆文  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30291397)
キーワードサルコイドーシス / CD1 / 脂質抗原 / 肉芽種形成
研究概要

【目的】
サルコイドーシス発症の要因を探るため,Propionibacterium acnes関与の立場とは異なった観点から起因物質の検討を行う.すなわち,これまでのペプチド抗原の検索とは別に,脂質抗原との関連に焦点を当てるためCD1陽性細胞の関与を検討する.
【平成14年度研究実績の概要】
サルコイドーシス(サ症)肉芽種病変部におけるCD1分子発現の検討のため,サ症患者8例の皮膚病編(1例),リンパ節病変(2例),肺組織病変(1例),筋組織(4例),対照群としての肺組織(6例)を準備した.抗体として,anti-CD1a(O10),anti-CD1b(4A7.6.5),anti-CD1c(L161),anti-CD83(IM2069)を使用した.
各組織において免疫組織化学解析を行った結果,サ症8例の検討材料中4例にCD1陽性細胞が認められた.陽性細胞は肉芽種内部および近傍に分布していた.一方,対照群では前例陰性であった.CD1陽性例と陰性例の間に病勢との関連は認められなかった.またCD1a, CD1b, CD1cそれぞれの陽性細胞の出現頻度には,一定の傾向は認められなかった.
さらに脂質抗原が肉芽種形成を惹起するか否かの検討のため,動物実験での肉芽種形成実験を行った.trechalose-6,6'-dimycolateをB57BL/6マウスに対して経静脈投与した.その結果,肉芽種形成の経時的な増大が確認され,28日では消褪した.
以上,CD1を発現している細胞すなわち脂質抗原を提示しうる細胞の存在の証明,および脂質抗原自体でも肉芽種形成反応が惹起されうることが示され,サ症における肉芽種形成反応には,樹上細胞を介したCD1/脂質抗原による免疫応答が関与している可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nakano Y. et al.: "Efficacy of a consensus protocol therapy in adults with acute, severe asthma"Ann Allergy, Asthma, Immunol. 90. 331-337 (2003)

  • [文献書誌] Matsuda H. et al.: "Alteration of balance between myeloid dendritic cells and plasmacytoid dendritic cells in peripheral blood of patients with asthma"Am J Respir Crit Care Med. 166. 1050-1054 (2002)

  • [文献書誌] Tsuchiya T. et al.: "Dendritic cell involvement in pulmonary granuloma formation elicited by BCG in rats"Am J Respir Crit Care Med. 165. 1640-1646 (2002)

  • [文献書誌] Inui N.: "Correlation between 25-hydroxyvitamin D3 1-α hydroxylase gene expression in alveolar macrohages and the activity of sarcoidosis"Am J Med. 110. 687-693 (2001)

  • [文献書誌] Inui N.: "Th1/Th2 and Tc1/Tc2 profiled in peripheral blood and bronchoalveolar lavage fluid cells in pulmonary sarcoidosis"J Allergy Clin Immunol. 107. 337-344 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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