研究概要 |
■マウス結核感染症に対するDCを用いたvaccineの有効性を検討するために,以下の抗結核vaccineを作製した. 1)結核菌由来の抗原ペプチド(Ag85A,Ag85B)をcodeしたDNA vaccine 2)結核菌由来の抗原ペプチド(Ag85A,Ag85B)を遺伝子導入したDC 3)結核菌由来の抗原を含むDC exosome ■マウス結核感染モデルにおいて,上記の1),2),3)をvaccineとして接種し,誘導されるprotective immunityの強さを,BCG生菌vaccineと比較した. 1.Ag85A, Bを発現させたplasmidを用いたDNA vaccineを作製する.また,これらのAg85A, BのcDNAを挿入したpMX vectorを retrovirus-producer cell(Phoenix cell)にtransfectionして培養液からretrovirusを回収し,マウス骨髄由来の培養(BALB/c,C57BL)に感染させ遺伝子導入を行った. 2.各種vaccineによるマウスの免疫は,DNA vaccineは金粒子に付着させて,遺伝子銃で皮内に接種,遺伝子導入したDCは静注,DC exosomeは皮内に接種して行った. 3.各種vaccine接種4週間後に,免疫マウスに10^6CFUの結核菌を静注し,経時的に脾,肺内の結核菌の菌量を測定する.また,経気道的にも同量の結核菌を吸入させて経時的に肺内菌量を測定する.vaccineによって誘導されるprotective immunityの強さは臓器内菌量で評価し,無免疫マウスとBCG生菌を接種したマウスと比較した.
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