研究課題/領域番号 |
13670601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝昌 島根医科大学, 医学部, 助手 (00142331)
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研究分担者 |
清水 利朗 島根医科大学, 医学部, 助手 (60284030)
冨岡 治明 島根医科大学, 医学部, 教授 (40034045)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 結核菌 / M.avium complex / II型肺胞上皮細胞 / リンパ球 / マクロファージ / A-549細胞 / PBMC / サイトカイン |
研究概要 |
我々は結核菌やMycobacterium avium complex (MAC)は生体内でII型肺胞上皮細胞内へ侵入すること、またin vitroにおいて結核菌やMAC感染A-549ヒトII型肺胞上皮細胞株(A-549細胞)はマクロファージ(MФ)の抗菌活性を増強させる液性因子(TNF-α、GM-CSF)を遊離していることを明らかにしている。本研究では、MФを用いた検討をさらに進めるとともに、II型肺胞上皮細胞が結核菌感染宿主でのT細胞依存性免疫応答にどのような役割を演ずるのかについて検討した。その結果、(1)培養液中に抗TNF-αあるいは抗GM-CSF抗体を添加することによって、MФ抗菌活性の増強作用が抑制された。これは、MФの抗菌活性を増強させるA-549細胞の遊離する液性因子はTNF-αやGM-CSFであることを強く支持している。(2)結核菌感染A-549細胞上にヒト末梢血単核球(PBMC)を添加してCon AあるいはPPD刺激によるPBMCの増殖性応答について検討したところ、PBMCの増殖性応答はA-549細胞の存在下で同細胞非存在下時よりも大きく阻害された。この阻害作用はA-549細胞の結核菌感染の有無とは無関係であった。両細胞がコンタクトしない実験系(dual chamber system)を用いても同様な成績が得られた。従って、本阻害現象はA-549細胞の遊離するT細胞機能抑制因子によるものと考えられる。
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