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2001 年度 実績報告書

肉芽腫性肺疾患におけるクララ細胞蛋白質のTh1サイトカイン産生制御の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670610
研究機関札幌医科大学

研究代表者

山田 玄  札幌医科大学, 医学部, 講師 (70315505)

研究分担者 四十坊 典晴  札幌医科大学, 医学部, 講師 (70231355)
キーワードCC10 / Th1 cytokine / sarcoidosis / secretoglobin
研究概要

クララ細胞10-kDa蛋白質(以下CC10)は細気管支領域の無線毛上皮細胞(クララ細胞)より主に産生分泌される蛋白質で,その遺伝子は第11染色体q12.2-13.1にコードされ,2つのイントロンと3つのエクソンから構成される。CC10は70個のアミノ酸からなり,立体構造では4つのα-helixを有する。CC10はホモダイマーを形成し,3番目と69番目のシステインで逆方向に共有結合し,内部に疎水性のポケットを形成する。この蛋白質は尿中のprotein-1(P-1)およびuteroglobinと同一の分子であることが明らかになっている。CC10分子は炎症細胞の遊走抑制作用など抗炎症作用を有し,炎症細胞からの炎症性サイトカインの産生抑制作用も認められる。さらに,CC10分子には癌細胞の遊走能や細胞外マトリックスへの接着能の低下作用も認められ,抗癌作用を有する蛋白質であり,種々の治療応用が期待される。
今年度は,ヒトCC10遺伝子に対するsingle nucleotide polymorphisms(SNP)を検討した。CC10遺伝子においてG38AのSNPが認められ、健常者88例ではG alleleが69.3%でA alleleが31.7%であったが、サルコイドーシス156例でG alleleが52.6%でA alleleが47.4%であり、サルコイドーシスにおいてA alleleが有意に高率であった。また、サルコイドーシスにおいて5年以上経過を観察した症例ではG38AがAAの場合有意に転帰が不良であった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Shijubo N et al.: "Mapping of functional epitopes of osteopontin by monoclonal antibodies raised against defined internal sequences"J Cell Biochem. 84・2. 420-432 (2002)

  • [文献書誌] Shijubo N et al.: "Mammary involvement in a patient with sarcoidosis"Intern Med. 40・8. 769-771 (2001)

  • [文献書誌] Shijubo N et al.: "IL-12 and IL-18 are increased and stimulate IEN-γ production in sarcoid lungs"J Immunol. 166・1. 642-649 (2001)

  • [文献書誌] 四十坊 典晴 他: "抗炎症物質clara cell 10-kDa蛋白質と肺疾患"臨床病理. (印刷中).

  • [文献書誌] Yamada G et al.: "Centrilobular nodules correlate with air trapping in diffuse panbronchiolitis during erythromycin therapy"Chest. 120. 198-202 (2001)

  • [文献書誌] 四十坊 典晴 他: "サルコイドーシスと免疫調節、異常"Annual Review 免疫 2002. 290-297 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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