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2002 年度 実績報告書

肺線維化における末梢血中コラーゲン産生dendritic cell様細胞の役割

研究課題

研究課題/領域番号 13670614
研究機関獨協医科大学

研究代表者

石井 芳樹  獨協医科大学, 医学部, 助教授 (20254914)

研究分担者 福島 史哉  獨協医科大学, 医学部, 助手
三好 祐顕  獨協医科大学, 医学部, 助手
キーワード肺線維化 / 樹状細胞 / 線維芽細胞 / コラーゲン / 末梢血幹細胞 / 抗原提示能
研究概要

線維化病変部に集積する線維芽細胞および筋線維芽細胞の由来を探り、そのメカニズムと病態における役割を解明することは、治療を考えるうえで極めて重要である。循環血液中に存在するCD34陽性progenitor cellsに由来する樹状細胞(DC)の亜群の1つに,組織傷害部位に集積して絹織修復に働く細胞があり,組織の線維化に関与している可能性が考えられている。この細胞は抗原提示能を持つと同時にcollagenやfibronctinを産生し組織修復を行うと考えられる。我々は、ヒト末梢血から分離したPBMCを2週間培養し、線維芽細胞様形態を示す樹状細胞である線維芽細胞様樹状細胞(fibroblast-like DC ; FDC)を確立した。本細胞はCD14ビーズにて単球系細胞を除去し単離すると細胞表面に樹状突起を持ち、樹状細胞様形態を示した。表面マーカーの解析では、CD45RO(+),HLA-DR(+)、CD11c(+),CD86(+),CD14(-)であり,血球由来の抗原提示細胞でDCの亜群と考えられた。さらに本細胞は、type I collagen, fibronectin, prolyl 4-hydroxylase陽性であり、fibroblastとしての性格も有していた。本細胞の由来はCD34陽性progenitor cell、およびさらに分化したCD14陽性単球からも誘導されることを確認した。同一個体から得られた単球由来樹状細胞やdisease controlから得た肺胞マクロファージと比較し細胞外基質を多量に産生していた。さらにTGF-β1によって本細胞が筋線維芽細胞様のphenotypeを示し、線維化形成において本細胞の重要性が示唆された。本細胞の機能と肺線維化における役割を検討することが肺線維化病態解明と治療に有用である可能性があると考えられた。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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