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2002 年度 実績報告書

新規血管新生阻害因子による肺癌の浸潤、転移の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13670616
研究機関順天堂大学

研究代表者

高橋 和久  順天堂大学, 医学部, 講師 (80245711)

研究分担者 高橋 史行  順天堂大学, 医学部, 助手 (70327823)
キーワード血管新生 / 肺癌 / オステオポンチン / 浸潤 / 転移
研究概要

昨年、我々はosteopontin(OPN)はin vitroにおいてVEGFなどの既知の血管新生因子とは独立して血管新生を誘導することを報告した。本研究の最終年度である本年度は、昨年提出した研究実施計画書に記載したようにrecombinant C-OPNを用いた検討を予定したが、純度の高いrecombinant C-OPNの作成とadenovirusへのC-OPN遺伝子のサブクローニングが困難であったため、マウスF-OPN stable transfectant(C1300/OPN)とコントロールであるmock transfectant(C1300/neo)を用いたin vivo実験を行った。また、肺癌症例血液中のOPN値をsandwich ELISAで測定した。
<結果>
1,A/Jマウスの皮下にC1300/OPNとコントロールであるC1300/neoを皮下移植し、造腫瘍能を比較検討したところ、C1300/OPNの造腫瘍能がはるかに勝っていた。
2,C1300/OPN腫瘍組織中のOPNの発現をNorthern blotで確認した。
3,C1300/OPN腫瘍組織中の新生血管数をmicrovessel count(MVC)で定量化しC1300/neoのそれと比較検討したところ、有意にC1300/OPNの新生血管誘導能が多かった。
4,肺癌症例において血中OPNは健常コントロールと比較して高値であり、より臨床病期が進行すると、その値は高い傾向にあった。
以上の結果より、OPNはin vitroおよびin vitroにおいて血管新生とそれに伴う造腫瘍能に密に関与することが明らかになった。一方、最近OPNと代表的血管新生阻害因子であるエンドスタチン(EN)が受容体を共有することが報告された。従って、C-OPNに代わる血管新生阻害因子であるENとOPNとの相互作用を解析する目的で、マウス肺癌細胞株LLCにENを強制発現させたトランスフェクタントを作成中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahashi K: "Restoration of CD44S in non-small cell lung cancer cells enhanced their susceptibility to the macrophage cytotoxicity"Lung. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Hirama M: "Osteopontin overproduced by tumor cells acts as a potent angiogenic factor contributing to tumor growth"Cancer lett. (in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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