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2002 年度 実績報告書

Brugada症候群の病態モデルマウス作成と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670685
研究機関北海道大学

研究代表者

蒔田 直昌  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00312356)

研究分担者 児玉 逸雄  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
キーワードBrugada症候群 / トランスジェニックマウス / 心室細動 / Naチャネル / 遺伝子変異
研究概要

(1)ヒト心筋Naチャネルトランスジェニックマウス(TGM)の確立
遺伝子導入用ベクターPGL-MHCSvPaに正常ヒト心筋Naチャネルαサブユニット(hH1)またはBrugada症候群の変異Naチャネル(T1620M)cDNAを組み込み、定法にしたがってB5C3F1マウス受精卵にインジェクションし、hH1を2系統、T1620Mを2系統、TGMを確立した。ヒト心筋Naチャネルの特異的なプローブを用いたin situ hybridizationでトランスジーンが心筋に特異的に発現していることを確認した。
(2)心電図解析
Brugada症候群患者ではNaチャネルブロッカーよってST上昇が認められるが、本TGMではST上昇・不整脈なども認められなかった。Brugada症候群患者では電気刺激によって心室細動が高率に誘発されるので、麻酔開胸下で誘発試験を行った。正常マウスでは電気刺激で持続性不整脈が誘発されることはないが、T1620MのTGMでは多型性心室頻拍を誘発することができた。自然発生の致死性不整脈はみられないため、Brugada症候群のモデルマウスとしては適当でないかもしれないが、不整脈基質は有するモデルであることが判明した。本TGMにおける不整脈の詳細に関する研究は現在も続行中であるが、突然死のモデルとはなりにくいと考えられ、本研究の遂行に用いることは困難であると予想される。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 蒔田直昌: "学会印象記:2000年Cardiac Electrophysiology Society Meetingに参加して"心電図. 21. 212-214 (2001)

  • [文献書誌] 横井久卓: "不整脈の遺伝的要因"からだの科学. 221. 51-54 (2001)

  • [文献書誌] 蒔田直昌: "イオンチャネルと不整脈"現代医療. 31. 988-994 (2001)

  • [文献書誌] Naomasa Makita et al.: "Drug-induced long-QT syndrome associated with a subclinical SCN5A mutation"Circulation. 106. 1269-1274 (2002)

  • [文献書誌] Ahmmed GU et al.: "Analysis of moricizine block of sodium current in isolated guinea-pig atrial myocytes : Atrio-ventricular difference of moricizine block"Vascular Pharmacol. 38. 131-141 (2002)

  • [文献書誌] Yasuhashi T et al.: "L-cysteine prevents oxidation-induced block of the cardiac Na^+ channel via interaction with heart-specific cysteinyl residues in the P-loop region"Circ J. 66. 846-850 (2002)

  • [文献書誌] 蒔田直昌: "心筋Na^+チャネル病の分子基盤"医学の歩み. 9. 661-665 (2002)

  • [文献書誌] 蒔田直昌: "遺伝子異常による不整脈の現況"診断と治療. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 中村一博: "アトルバスタチンは高脂血症患者の心-上腕動脈脈波伝播速度を改善する"心臓. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 佐々木孝治: "メディカルトピックスシリーズ 不整脈学2001"メディカルレビュー社. 205 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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