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2002 年度 実績報告書

心臓リハビリテーションが心疾患患者の内因性NO産生能に及ぼす影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 13670690
研究機関東京大学

研究代表者

松本 晃裕  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70323574)

研究分担者 中島 敏明  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50227790)
竹中 克  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20188204)
平田 恭信  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70167609)
キーワード心臓リハビリテーション / 心筋梗塞 / 一酸化窒素 / 心房性利尿ペプチド / 脳性利尿ペプチド / 神経体液性因子 / 嫌気性代謝閾値 / 最大酸素摂取量
研究概要

心筋梗塞と心不全患者においての心臓リハビリテーション(心リハ)は運動耐容能の改善、予後の改善の効果があるが、その効果のメカニズムに関しては未だ十分分かっていない。一酸化窒素(NO)は生体内で血管内皮細胞より産生され、血管拡張作用を有する。心筋梗塞や心不全患者において、血管拡張能の異常があり、これにNOが強く関与しており、病態生理学的にみて極めて重要な役割を果たしている。最近呼気中のNOが測定可能となり、内因性NO産生の異常を臨症例で検討できるようになったが、心筋梗塞と心不全患者においての検討は未だない。さらに、心リハが内因性NO産生系、ANP、BNPといった神経体液性因子に及ぼす影響は不明である。そこで今回、心筋梗塞患者を対象として、心リハが内因性NO産生能、心房性(ANP)及び脳性(BNP)利尿ペプチドに及ぼす影響を検討した。呼気中NO排出量の変化を測定したところ、心筋梗塞患者では運動中の呼気中NO排出量が正常者に比べて低下していた。心リハにより運動時の呼気中のNO排出量は増加した。また血中ANP、BNPが心リハ前で高かった症例では、心リハ前に比べてこれらの値は低下した。嫌気性代謝閾値や最大酸素摂取量などの運動耐容能の指標も増加した。以上より、心筋梗塞患者では内因性NO産生能が低下しているが、心リハにより内因性NO産生能が増加し、血管拡張能の異常が改善したと考えられた。また心リハにより血中ANP、BNPの改善に示されるように心機能も改善した。心筋梗塞患者の心リハは、内因性NO産生能の異常、つまり血管拡張能の異常を改善させ、これが心機能も改善し、運動耐容能の増加につながると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nagata T., Matsumoto A.et al.: "Oxygenation abnormalities in normaxemic patients with mild liver cirrhosis"Internal Medicine. 41・6. 435-440 (2002)

  • [文献書誌] H Nishimatsu, Y Hirata et al.: "Role of Endogenous Adrenomedullin in the Regulation of Vascular Tone and Ischemic Renal Injury"Circulation Research. 90・6. 657-663 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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