• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

慢性心不全に対するアポトーシス抑制因子可溶性Fas遺伝子治療-新たに開発されたガットレスadenovirus vectorを用いた検討-

研究課題

研究課題/領域番号 13670698
研究機関岐阜大学

研究代表者

西垣 和彦  岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60198447)

研究分担者 藤原 久義  岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80115930)
小戝 健一郎  岐阜大学, 医学部, 助教授 (90258418)
キーワード遺伝子治療 / 血漿可溶性Fas / UM-X7.1ハムスター / アポトーシス
研究概要

昨年度、20週令心筋症・心不全UM-X7.1ハムスターにadenovirus vectorを用いて、可溶性Fas(sFas)遺伝子治療をハムスターの下腿筋肉注射で行い、血中sFasおよび心筋内sFasが著明に上昇することを確認した。
本年度は、上記モデルを用いて長期予後・心機能の改善効果について検討した。15週令および20週令UM-X7.1ハムスター40匹(各群20匹)を対象に、sFas遺伝子治療を上記と同様に行い、30週令まで観察した。コントロールとして生食を筋注した40匹のUM-X7.1ハムスターを用いた。
遺伝子治療群とコントロール群の生存率はそれぞれ、25週令で71%と72%、30週令で50%と48%で、有意な差はなかった。
25週令および30週令で行われた心エコー検査で、心室拡張末期径、駆出率に両群では差はなかった。30週令で行われた、圧トランスデューサーによる左室内圧の検査で、左室拡張末期圧、収縮期圧に両群で有意な差はなかった。また、30週令でsacrificeした後得られた心重量、心筋線維化、心筋細胞サイズ、アポトーシスのマーカーであるTUNEL陽性の心筋細胞数など、両群の差はなかった。
以上より、sFas遺伝子治療は血中および心筋組織内のsFasの著しい上昇にもかかわらず、UM-X7.1ハムスターの心不全の進行を予防しないことが明らかになった。sFasは血中Fas ligandと細胞膜のFas receptorとの結合をブロックする作用を持つ、アポトーシスブロッカーである。したがって、我々の成績はUM-X7.1ハムスターの心不全進行にFas-Fas ligand系は関与しないことを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kawasaki, Masanori: "In Vivo Quantitative Tissue Characterization of Human Coronary Arterial Plaques Using Integrated Backscatter Intravascular Ultrasound and Comparison with Angioscopic findings"Circulation. 105. 2487-2492 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2015-11-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi