研究課題/領域番号 |
13670702
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
本荘 晴朗 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (70262912)
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研究分担者 |
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50178597)
児玉 逸雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
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キーワード | 不整脈 / リエントリー / 心室頻拍 / 光学マッピング / 活動電位 / 異方性興奮伝導 / 坑不整脈薬 |
研究概要 |
心室スパイラルリエントリーに対する坑不整脈薬の作用について心筋活動電位光学マッピングにより検討した。ウサギ灌流心の左心室心内膜側を凍結して心外膜直下の心筋だけを残存させた心室筋二次元標本にcross-field刺激を加えると、線状の機能的ブロックの周囲を旋回するリエントリーが高率に誘発された。このブロックラインは、"leading circle"タイプの電気緊張効果により形成される中央部分(refractory block line)と、心筋線維走向を沿う方向に形成される局所的伝導遅延による部分(localized conduction delay)から構成されていた。後者は興奮波の伝播方向が急激に変わる部分で興奮波面に湾曲が生じることに伴う局所電流の低下(source-to-sink imbalance)に起因する。Na^+チャネル抑制薬(disopyramide、pilsicainide、cibenzoline)は興奮旋回のpivot point付近における活動電位立ち上がり速度を低下させてlocalized conduction delayを増強するとともに、興奮波が向きを変えた後の部分におけるexcitable gapを拡大した。K^+チャネル抑制作用を併せ持つdisopyramideは活動電位持続時間を延長させてrefractory block lineも延長させたが、pilsicainideとcibenzolineはrefractory block lineを延長させなかった。
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