• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

高血圧性心肥大・心不全の分子病態におけるインテグリンの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13670725
研究機関長崎大学

研究代表者

河野 浩章  長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (30325659)

研究分担者 矢野 捷介  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50039864)
瀬戸 信二  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (00136657)
芦澤 直人  長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (10301368)
キーワードインテグリン / 心リモデリング / 高血圧 / 線維芽細胞 / 細胞外マトリックス / 心機能
研究概要

細胞膜受容体の一つであるインテグリンは、血管新生や悪性腫瘍の転移等で研究されてきた。しかし、インテグリンは細胞の細胞外マトリックスへの接着のみならず、細胞増殖や遊走といった細胞機能にも関与していることより、心血管病においてもこの機構が関与していると考えられる。近年、β1インテグリンが心筋細胞の肥大に関係しているとの報告があり、次第に心血管病でのインテグリンの関与が検討されてきている。我々は、以前より心機能と心筋間質を中心に研究しており、心線維芽細胞と細胞外マトリックス間でのインテグリン機構と心機能の関係について検討してきた。しかし、インテグリンの種類は20種類以上あり、これらと接着する細胞外マトリックスも種類があり、それぞれの接着でその作用が異なることよりインテグリンの機構は複雑である。我々は、心血管病に重要な役割を担っているアンジオテンシンIIが、in vivoの実験で心線維芽細胞のαV、β3,β5インテグリンの発現増強や細胞外マトリックスヘの接着の増強、血管平滑筋においてもαV、β3,β5インテグリンが遊走に関与し動脈硬化促進にも働いていることを報告してきた。また、高血圧での心リモデリングにおいても、腎血管性高血圧モデルの2K1Cラット心で、心肥大、線維症と心拡張障害の出現と平行してαV、β3,β5インテグリンの発現が増強し、インテグリンに関係するシグナルであるfocal adhesion kinaseのリン酸化が亢進していることを見いだした。このことより、心血管病のリモデリングに心線維芽細胞や血管平滑筋細胞のこれらのインテグリンが関していることが示唆される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kappert K: "Integrins alphavbeta3 and alphavbeta5 mediate VSMC migration and are elevated during neointima formation in the rat aorta"Basic Res Cardiol.. 96・1. 42-49 (2001)

  • [文献書誌] Akiyama-Uchida Y: "Norepinephrine enhances fibrosis mediated by TGF-beta in cardiac fibroblasts"Hypertension. 40・2. 148-154 (2002)

  • [文献書誌] Imanishi R: "A histone deacetylase inhibitor enhances killing of undifferentiated thyroid carcinoma cells by p53 gene therapy"J Clin Endocrinol Metab.. 87・10. 4821-4824 (2002)

  • [文献書誌] Kawano H: "Histological study on the distribution of autonomic nerve in the human heart"Heart and Vessel. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Kawano H: "Granulation tissue with eosinophilic infiltration in the restenosis lesion afer coronary stent implantation-a case report-"Circulation J. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Kawano H: "Administration of nifedipine CR immediately after awakening prevents a morning surge hypertensive patients"Blood Pressure. (in press). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi