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2001 年度 実績報告書

腎不全に対してレドックス制御がもたらす治療的効果

研究課題

研究課題/領域番号 13670789
研究機関福井医科大学

研究代表者

塚原 宏一  福井医科大学, 医学部, 助手 (90207340)

キーワード腎不全 / レドックス制御 / 酸化ストレス / 活性酸素 / 活性窒素
研究概要

腎臓の糸球体毛細血管の内側を覆う内皮細胞(endothelial cells,以下ECと略す)は腎臓での血流と糸球体濾過の調節に中心的な役割を果たす。この細胞の機能不全または障害は糸球体硬化や糸球体腎炎のみならず,腎不全,高血圧,水電解質異常などの重大な疾患群の原因となる。一般にEC機能は各種ホルモン,サイトカインだけでなく活性酸素,活性窒素(NO, ONOO^-など)などのレドックス修飾因子によっても制御される。本研究の達成目標は各種の腎障害,腎不全モデルにおける酸化ストレスあるいはレドックス環境の変化を的確に評価し,そして,その変移の制御がもたらす効果を解析することによりヒトの急性および慢性腎不全に対する治療戦略を開発することである。
今年度の研究成果を以下に示す。
1.本研究に直接的に関連する事項:ラットの急性腎不全モデルにおいては腎臓での膜脂質やDNAの過酸化,活性窒素産生が亢進ずること,抗酸化酵素,活性酸素消去剤や誘導型NO合成酵素阻害剤による治療がこれらの変化と腎不全発症を予防することを証明した。また,小児巣状糸球体硬化症の発症にアンギオテンシン変換酵素遺伝子多型(特にDD型)が関与することを明らかにした。
2.本研究に関接的に関連する事項:ラット下垂体における成長ホルモン分泌がレドックス制御を受けていること,小児アトピー性皮膚炎患者においては酸化ストレスが亢進していることを明らかにした。なお,これらの成果はすべて論文発表および学会発表の形で報告された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Noiri E, Nakao A, Uchida K, et al.(Tsukahara Hは4人目): "Oxidative and nitrosative stress in acute renal ischemia"AmJPhysiol Renal Physiol. 281. 948-957 (2001)

  • [文献書誌] Hori C, Hiraok M, Yoshikawa N, et al.(Tsukahara Hは8人目): "Significance of ACE genotypes and medical treatment in childhood focal glomerulosclerosis"Nephron. 88. 313-319 (2001)

  • [文献書誌] Hata I, Shigematsu Y, Ohshima Y, et al.(Tsukahara Hは4人目): "Involvement of thioredoxin in the regulation of growth homone secretion in ratpituitary cell cultures"AmJPhysiol Endocrinol Metab. 281. 269-274 (2001)

  • [文献書誌] Omata N, Tsukahara H, Ito S, et al.(Tsukahara Hは2人目): "Increased oxidative stress in childhood atopic dermatitis"Life Sci. 69. 223-228 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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