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2001 年度 実績報告書

2次性高アルドステロン血症におけるアンジオテンシンIIとカリウム相互作用の解析(アンジオテンシンタイプ1Aノックアウトキメラマウスによる解析)

研究課題

研究課題/領域番号 13670850
研究機関関西医科大学

研究代表者

高屋 淳二  関西医科大学, 医学部, 講師 (80247923)

研究分担者 石原 令子  関西医科大学, 医学部, 助手 (80333194)
松阪 泰二  東海大学, 医学部, 講師 (50317749)
キーワードアルドステロン / アンジオテンシンII / カリウム / ノックアウトマウス / キメラマウス / ロサルタン
研究概要

アンジオテンシンII(A II)の働きを全く欠如する、アンジオテンシノーゲンおよびA IIタイプ1A受容体(AT1A)ノックアウトマウスにおいても、塩分制限によりアルドステロンが上昇することを示した。塩分制限下の野生型マウスに2週間AT1A阻害剤ロサルタンを投与すると、血漿アルドステロンはかえって上昇し、従来の短期阻害実験と逆の結果を認めた。全身性にA IIの働きが欠如した状態では、塩分制限により血漿カリウムが上昇し、上昇したカリウムがアルドステロンの合成を亢進させていると考えられる。このようにA IIが存在しない状態でも、2次性高アルドステロン血症が成立するのに対して、カリウムと塩分の両方を制限するとアルドステロンの上昇は認められないことから、2次性高アルドステロン血症にカリウムは必須であるといえる。
副腎組織においてAIIの働きを確かめるため、AT1A欠損細胞と非欠損細胞から構成されるキメラマウスを作成した。キメラマウスの副腎皮質において、AT1A欠損細胞・非欠損細胞はそれぞれ球状層から束状層に連続した柱状の分布を示した。^<125>IでラベルしたA IIの結合オートラジオグラフィーにより、AT1受容体の分布は非欠損細胞に完全に一致した。キメラマウスを2週間塩分制限をすると、アルドステロンは上昇したが、カリウムは正常範囲にとどまった。アルドステロン合成の律速酵素であるaldosterone synthase(AS)のmRNAの発現を、in situ hybridizationで検討した。AS mRNAはAT1A非欠損球状層細胞でのみ発現し、AT1A欠損細胞では全く発現していなかった。さらに、キメラマウスをロサルタン投与下で2週間食塩制限すると、アルドステロンおよびカリウムは上昇し、AT1A欠損・非欠損両細胞にASのmRNA発現を認めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takaya J, Matsusaka T, Katori H, et al.: "IN situ demonstration of angiotensin-dependent and independent pathways for hyperaldosteronism during chronic extracellular fluid volume depletion"Molecular Endocrinology. 15・12. 2229-2235 (2001)

  • [文献書誌] 高屋淳二, 松阪泰二, 香取秀行, 藤中秀彦, 市川家國: "2次性アルドステロン血症におけるアンジオテンシンIIとカリウムの役割:AT1Aノックアウトキメラマウスによる解析"発達腎研究会誌. 9・1. 16-19 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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