1)現在我々が保有しているhuman cystatin A cDNAをGST遺伝子の下流につないだ大腸菌発現ベクターを作製し、合成蛋白を作製した。western blot法によりcystatin Aが発現されていることを確認後、GSTカラムおよびトロンビンにて合成cystatin Aを生成した。 次に、合成cystatin A蛋白をトタンスグルタミネース(宝酒造より購入)によりin vitroで反応、反応産物をSDSページにより検討したところ2から4merのcystatin A産物の形成を認め、cystatin Aがトタンスグルタミネースにより架橋させる確認された。また、予想される架橋部位に変異をいれたものを作製し、同様の方法にて架橋部位を検討している。 2)1)で作製しwild typeおよび架橋が予想されるアミノ酸グルタミン酸部分を他のアミノ酸に変換させたcystatin A遺伝子を蛍光蛋白遺伝子であるGreen fluerescence protein(GFP)遺伝子の下流つないだ発現ベクターを作製し、角化細胞内にtransfectionした。0.1mMCa2+存在可にて48時間培養後、カルシウムイオノフォア刺激により辺縁帯を形成させたところアミノ酸残基24部位を他に変化させたものでは細胞膜辺縁に架橋されないことが確認され、この部分が架橋に重要であることが推定され、細胞膜に移行することを確認した。 3)2)で得られたwild typeおよび変異遺伝子をケラチン5遺伝子プロモーター部位の下流につないだ合成遺伝子を作製、トランスジェニックマウスを作製し2)の結果を検討し、cystatin A遺伝子の皮膚での役割を検討した。
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