我々が保有しているhuman cystatin A cDNAをGST遺伝子の下流につないだ大腸菌発現ベクターを作製し、合成蛋白を作製した。western blot法によりcystatin Aが発現されていることを確認後、GSTカラムおよびトロンビンにて合成cystatin Aを生成した。 次に、合成cystatin A蛋白をトタンスグルタミネース(宝酒造より購入)によりin vitroで反応、反応産物をSDSページにより検討したところ2から4merのcystatin A産物の形成を認め、cystatin Aがトタンスグルタミネースにより架橋させる確認された。 さらに、次に、cystatin A遺伝子内のグルタミン、リジン塩基をin vitro mutagenesis kitを用いて18種の他の塩基に置換させた合成cystatin Aを用いて架橋の有無について検討した。44アミノ酸残基のリジンを他の塩基に置換させた産物のみがが架橋できなかった。また、18種のクローンを角化細胞に導入し、辺縁帯形成を誘導後cystatin A抗体を用いて架橋状態を検討したところ、44アミノ酸残基のリジンを他の塩基に置換させた産物のみ細胞膜に架橋されず、細胞質内にとどまっていることが確認された。以上の結果から44アミノ酸残基のリジンがが架橋に重要であることが解明された。
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