本研究では発生・再生という高次生命活動を調節している分子メカニズムを応用した再生医工学技術の開発を目指した。平成13年度は表皮幹細胞の増殖分化に深く関わることが示唆されているShh遺伝子産物を人工表皮作製に用いるフィーダー細胞に導入することで培養表皮作製期間を短縮することに成功した(亀田 Tissue Eng 2001)。平成14年度は表皮・毛髪をターゲットとした再生医工学技術の最重要ツールである幹細胞システムに着目した解析を行った。毛髪の幹細胞の標識残留性を利用した特異的細胞抹殺法を開発し毛髪バルジ領域幹細胞の毛髪更新における重要性を明らかとした(亀田 Genes Cells 2002)。また表皮基底層における幹細胞システムの存在パターンを培養細胞系ならびにレトロウイルスベクターを用いた細胞系譜の追跡により解析し、従来の表皮更新単位とは大きく異なる仮説を提唱した(亀田 Exp Cell Res 2003)。また前年度の研究の継続としてWnt-3発現フィーダー細胞を用いた人工表皮作製系の構築を行いその有用性についての解析を継続している。
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