研究概要 |
培養角化細胞を用いた創傷時におけるASK1活性化の検討、およびトランスジェニックマウスの作成 A)創傷刺激による培養角化細胞のASK1-JNK, p38MAP kinase経路の活性化、およびASK1の誘導 正常ヒト角化細胞を無血清倍地で培養し、サブコンフルェントの状態に達した後、イエロチップでコロニーを掻爬し、創傷を作成した。ASK1のシグナル伝達経路の下流にあるJNKとp38MAP kinaseの活性を免疫沈降、坑phopho-c-Jun, ATF-2を用いたWestern blot法にて測定した。意連れも、15-30分をピークとして活性化を認めた。また掻破後、mRNAを回収し、ASK1mRNAの増減をmulti-probe ribonuclease protection assay法にて検討したところ、ASK1mRNAの増加を認めた。 B)マウスを用いた、創傷モデルの作成 Wild typeマウス(C57BL/6)背部皮膚に6mmの皮膚欠損部をデルマトパンチを用いて作成した。創部皮膚を採取し、HE標本を作成し、創傷治癒過程を確認した。さらに、創傷辺縁部の角化細胞にアポトーシスが起こっていることをTUNEL法にて確認した。 C)新生児マウスより採取した皮膚より角化細胞をN-mediumを用いて培養した。サブコンフルエントに達した後、培養角化細胞を掻爬し、JNK, p38MAP kinaseの活性化を(A)と同様に検討したところ、活性化を認めた。 D)トランスジェニックマウスの作成 ケラチンK5のpromoterを用いて、ASK1-KMを角化細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスを作成するために、ASK1-KMcDNAをK5promoterを持つplasmid cassetteに挿入した。配列を確認後、CsCl遠心法にて精製した。さらに制限酵素にて切断後、アガロースゲルより精製した。
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