研究課題/領域番号 |
13670894
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
神崎 保 鹿児島大学, 医学部, 教授 (80118801)
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研究分担者 |
四本 信一 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70244241)
金蔵 拓郎 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (70177509)
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キーワード | Basigin / 表皮細胞の分化 / 上皮系皮膚腫瘍 |
研究概要 |
平成13年度には、Basiginの角化細胞の増殖や分化との関連を明らかにする目的で、上皮系皮膚腫瘍における、Basiginの発現程度を検討した。 尋常性疣贅(VV)18例、脂漏性角化症(SK)21例、光線角化症(AK)20例、ボーエン病(BD)19例、有棘細胞癌(SCC)57例を用いて、Basiginの発現を免疫組織化学的に観察した。SCCの症例は、Broderの分類を用いてgradeを決定した。基底細胞を除く表皮細胞500個を対象として、陽性細胞数をカウントし、陽性細胞の割合が5%以下の場合を陰性(-)、5%から50%の場合を陽性(+)、50%以上の場合を強陽性(++)とした。正常表皮では、基底細胞はBasigin陽性であったが、有棘層と穎粒層の細胞では陰性であった。VV18例およびSK21例は、正常表皮と同様な染色パターンを示した。AK20例のうち4例(20%)とBD19例のうち6例(31.6%)は腫瘍細胞で陽性であった。グレード1のSCC20例のうち8例(40%)は腫瘍巣の辺縁で陽性であった。グレード2のSCC20例のうち16例(80%)とグレード3のSCC17例のすべてにおいて腫瘍巣全体でBasiginの発現を認めた。その発現強度はグレード2のSCCとグレード3のSCC17例のうち12例(70.6%)で陽性、グレード3のSCC5例(29.4%)が強陽性であった。これらの結果は、Basiginの発現と上皮系皮膚腫瘍の分化度に相関があることを示している。
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