研究分担者 |
原 武史 岐阜大学, 工学部, 助教授 (10283285)
後藤 裕夫 岐阜大学, 医学部, 助教授 (80144012)
星 博昭 岐阜大学, 医学部, 教授 (60128395)
片田 和廣 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00101684)
石垣 武男 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60094356)
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研究概要 |
1.本年度は,以下に示すような人体の領域および撮像モダリティごとにデータベースを収集し,それぞれにおけるコンピュータ支援診断(computer-aided diagnosis,CAD)システムの構築に関する基礎的な研究を行った. 2.胸部X線CT画像:マルチスライスX線CTによって撮像した胸部領域の3次元画像のデータベースを構築した.正常例5例,肺気腫40例であり,さらに収集を進める予定である.また,肺がん症例の画像データの収集計画も行った.そして,これらの病変検出法の基礎的な技術の開発を行った.さらに,正常構造を抽出・識別する新しい技術を開発し,さらに改善中である. 3.腹部X線CT画像:マルチスライスX線CTによって撮像した腹部領域の3次元画像のデータベースを構築した.ポリープ陰影のある症例が10症例であり,さらに収集を進める予定である.ポリープの自動検出のアルゴリズムを開発したが,偽陽性候補を削除する手法の改良が今後の課題である. 4.頭部MR画像:MR装置によって撮像した頭部領域の3次元画像のデータベースを構築した.ラクナ梗塞病変がある31症例(262枚)である.梗塞領域の自動検出法を開発し,真陽性率91%で,偽陽性候補数1.4個という良好な結果を得ている.データベースを増やし,さらなる性能の向上を検討中である. 5.乳腺超音波画像:超音波装置によって撮像された3次元乳腺画像のデータベースを構築した.乳がん腫瘤性の陰影を200症例収集し,良悪性の自動鑑別の方法を開発した.約80%の鑑別率であり,さらなる性能向上を検討中である.マンモグラフィCADシステムのために開発した手法の適用も検討中である. 6.次年度には,これらのさらなるデータベースの増加,解析精度の向上を検討し,マルチCADシステムの初期的な開発を目指す.
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