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2003 年度 実績報告書

経皮的に挿入可能なエントリー閉鎖デバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13670929
研究機関三重大学

研究代表者

加藤 憲幸  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40214390)

研究分担者 竹田 寛  三重大学, 医学部, 教授 (70106988)
下野 高嗣  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80206242)
キーワードステント / 大動脈 / 解離 / 血管内治療 / エントリー / IVR / 人工血管
研究概要

デバイス1(径0.30mmのワイヤーで作製したoriginal Z-stentに、部分的に心膜パッチを装着したもの):体重13kgの成犬に全身麻酔を施行し、右鼡径部を切開して右大腿動脈を露出。ヘパリン5000単位を経静脈的に投与してから、右大腿動脈を切開し、ここより10Frのシースを挿入。ここで5Frのピッグテール型カテーテルを用いて、腹部大動脈の造影を施行。10Frのシース内にデバイスを挿入。X線透視下で、デバイスを右腎動脈が閉塞するように留置。再度、5Frのピッグテール型カテーテルで腹部大動脈造影を施行。カテーテル、シースを抜去し、動脈、皮膚を縫合。術後1週間で大動脈造影を再度施行。
デバイス2(径0.3mmのワイヤーで作製したoriginal Z-stentを長めのワイヤーで連結し、ステントの間にのみ心膜パッチで被覆したものと、このデバイスを挿入した後に挿入して、心膜パッチ部を大動脈壁に密着させるためのbare stent):デバイス1と同様にして、体重15kgの成犬の肋間動脈の閉塞を施行し、術後1週間で大動脈造影を施行。
結果:手技終了時の大動脈造影で、デバイス1では右腎動脈、デバイス2では肋間動脈の閉塞を確認した。また、1週間後の大動脈造影でも閉塞状況に変化はなく、デバイスに問題は認められなかった。
以上より、径約15mmの大動脈(成犬の)では、上記のデバイスはいずれも10Frのシースで挿入可能で、目的血管の閉鎖が可能であることが明らかとなった。しかし、人体では胸部大動脈の径は通常30mm以上と成犬の2倍以上と太いため、もう少し大径のシースが必要になるものと考えられる。しかし、実際の臨床の場においては、血管内治療後の経皮的血管縫合デバイスがすでに実用化されているため、これを使用することにより大動脈解離症例における、完全に経皮的に行うエントリー閉鎖が可能になると考えられる。
今回は解離モデルへの応用が実現できなかったが、今後は解離モデルを作製し、stent端の剥離内膜に対する影響等も検討していく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kato N, et al.: "Acute and contained rupture of the descending thoracic aorta : - - -"J Vasc Surg. 37. 100-105 (2003)

  • [文献書誌] Ishida M, et al.: "Dissecting aneurysm of superior mesenteric artery : treatment - - -"Cardiovasc Intervent Radiol. 25. 403-406 (2003)

  • [文献書誌] Kato N, et al.: "Detachment of a stent-graft from the aortic wall after stent - - -"J Vasc Surg. 38. 1130-1131 (2003)

  • [文献書誌] Kato N, et al.: "Stent-graft placement combined with percutaneous fenestration - - -"Ann Thorac Surg. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Ishida M, et al.: "Endovascular treatment of the descending thoracic aortic aneurysm - - -"J Vasc Interv Radiol. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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