研究概要 |
当研究の平成13年度(初年度)における成果について報告する. 本学におけるMRIデータから脳自動体積測定を行うためのソフトウェアの改訂を分担研究者・畑と共に行った.以前開発した脳自動体積ソフトウェアは被検者データベースから個人情報を取得し,脳自動体積ソフトウェアで得られたデータを新たなデータベースに割り当てるシステムとなっていた.被検者データベースには特殊なワークステーション上で動作する固有のソフトウェアが必要であるが,本学では有さない.そこでデータベースを介さずに被検者情報を得る構成にするための開発を行った.その上で当院のMRI画像データを読み込むためにデータ読み出し部分の自動修正プログラムを作成した.さらにコンピューターの脳自動体積測定で適切な結果を得るためにMRI原画像データの取得方向等の構成を変更して対処した.以上の作業により当院で得られた少数のデータ処理結果が脳体積値の定量結果においても,三次元脳表示の視覚判定による定性結果においても適切であると判断された.ここまではオフラインでのデータ処理であったが,多数のデータ処理を可能とするためオンラインデータ転送をイーサネット敷設工事とMRI装置,ワークステーション間のプロトコール設定を行い作業を行った.以上によりデータ処理のための作業は完了した.現在までに健常若年者44名,中枢神経疾患患者72名に対してMRIデータを得たので,次年度に解析作業に取りかかる予定である.
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