研究課題/領域番号 |
13670959
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
細野 雅子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00315988)
|
研究分担者 |
福田 晴行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10295686)
中山 圭子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80326264)
田中 清明 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10106346)
|
キーワード | 低位放射線照射 / 放射線による脳傷害 / 画像評価 |
研究概要 |
ネコを使った実験に先駆け、現在ヒトの定位放射線照射の治療計画システムとして用いられているX-kmife(Radionics社製)が、ネコのような小さな頭部の照射の治療計画にも適応可能かを、ネコの頭部とほぼ同様の大きさのファントムを作成し、ファントムに内蔵したGAFクロミックフィルムの解析により、照射線量、照射野形状の評価を行った。動物用定位照射装置自体の動作の誤差は申請時にしめした如く0.1mm以下であるが、これを実際ネコのような小さな頭囲のもので、定位照射として照射野の再現性(照射野形状の再現が±1mm以下)が保たれているかどうかをファントムを用いて検証する。 ファントムは直径10cmの球状で、密度を1.00としたポリエチレン樹脂を用い、半球部分を中心部から1cmまでは5mmの間隔で、それより外側は1cmの間隔でスライスし、これらの間に各スライスの中心にGAFクロミックフィルムを固定して球体の中心が定位照射のiso-centerとなるよう設計した。照射野形状の評価は球体の中心に置かれたフィルムの2次元形状とX-knife上で決めた仮想のtarget(φ5mm)のGTVの辺縁線量で比較した。照射方法は5から7アークの3通りで行った。いずれもGAFクロッミクフィルム上での可視的な形状はX-knife上での治療計画の結果と2次元的な照射野形状についてはx-、y-いずれの方向にもほぼ1mm以内であり、また線量についてもほぼ2%以下であったことから、これらの照射システムは動物の照射においても定位放射線照射としてのQAが保たれると考えられた。またネコでの治療実験の準備として、X-knife上で認識されるネコのCTを撮像するためのdeviceとしてヒトで用いられている定位照射のためのhead ringを改造し、照射装置に固定されているのと同じ頭位で固定可能な固定具の作成を行っている。
|