研究課題/領域番号 |
13670973
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
石藏 礼一 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00176174)
|
研究分担者 |
中尾 宣夫 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10068471)
安藤 久美子 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60289064)
森川 努 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80278845)
|
キーワード | 超音波造影剤 / 脳血流 / パーフュージョン / 脳虚血 / B-モードハーモニックイメージ / パワードプラ / ウサギ実験 |
研究概要 |
超音波造影剤による脳のパーフュージョン評価の可否を検討するため、正常ウサギ脳においえる超音波造影剤ガラクトース・パルミチン酸混合物を用いた脳内血流の描出能を検討した。 1.正常ウサギでの検討 麻酔下にウサギ頭蓋骨性虫部に骨欠損を作成し、同部を超音波窓とした。超音波造影剤は外頚静脈より300-500mg/ml(ヒトに臨床的に投与されている量の1-1.5倍)を投与し、5-12Mhzのリニア型プローブを用いてパワードブラ法およびB-モードハーモニックイメージにて観察した。 パワードブラ法では末梢動脈の描出能は向上したが、脳実質内に点状の増強効果は明瞭をみたが、後述のB-モードハーモニックイメージほど明らかな脳実質内の増強効果は得られなかった。 B-モードハーモニックイメージでは、500msec/1frameのフレームレートで、造影剤の注入直後のファーストパスにおいて、脳実質内に増強効果を認めた。増強効果は500-2000msec/1frameにフレームレートを上げるほど増加したが、造影剤注入を終了すると速やかに消退した。 超音波造影剤ガラクトース・パルミチン酸混合物を投与し、B-モードハーモニックイメージを用いることで、脳実質の血流が評価可能と考える。しかし、造影剤はpoolingせず、造影剤が脳血流関門をこえず、脳を通過していくのみであることが推測された。 2.虚血モデルでの検討 次に麻酔下開頭下にウサギ中大脳動脈を焼却し虚血モデルを作成して、超音波造影剤ガラクトース・パルミチン酸混合物による増強効果を観察した。 虚血モデル作成直後から、B-モードハーモニックイメージで脳の増強効果は失われた。脳主幹動脈閉塞時の血流低下を超音波造影剤で観察可能であると考える。
|