研究課題
基盤研究(C)
F-18-FDGを用いた放射性核種ガイド下の手術においては被術者の体からの消滅ガンマ線の影響が臨床使用を困難にしている。この限界を克服するためにポジトロン術中プローブの開発を行った。開発したポジトロン術中プローブはプラスチックシンチレータとBGOを光電子増倍管(PMT)に光学的に結合した構造とした。F-18からのポジトロンはプラスチックシンチレータで検出され2本の消滅ガンマ線を放出する。BGOはその内1本のガンマ線を検出する。PMTは両方のシンチレーションを検出するが波形の違いにより検出した事象がポジトロンの後にガンマ線が検出された真の事象か、あるいはどちらか一方のみが検出されたバックグランド計数かを判別する。この方法によりポジトロンのみを高いバックグランドガンマ線の環境下においても検出可能とした。空間分解能はコリメータ表面から2mmの距離において5mmFWHMであった。バックグランド計数は20cm円筒ファントムにポジトロン核種を22MBq封入し、10cmの距離に置いても無視できる程度であった。深さ方向の応答は急激に変化し、0.25mmのプラスチックフィルムで計数率は半分に低下した。F-18の点線源に対する感度は2mmの距離において3.8cps/kBqであった。計数率特性は5kpsまで直線であった。これらの結果より開発したポジトロン術中プローブが高いバックグランドガンマ線環境においてもFDGガイド化の手術に有用であることが明らかになった。
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