研究課題/領域番号 |
13671006
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
堀口 淳 島根医科大学, 医学部, 教授 (90136317)
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研究分担者 |
宮岡 剛 島根医科大学, 医学部, 助手 (50284047)
水野 創一 島根医科大学, 医学部, 助手 (80335562)
稲垣 卓司 島根医科大学, 医学部, 助教授 (80176388)
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キーワード | レストレス・レッグス症候群 / 睡眠時ポリグラフィー / 睡眠 / 低血清鉄 / 難治性アカシジア / 鉄 / フェリチン / トランスフェリン |
研究概要 |
Restless legs症候群(以下:RLS)の症状発現と低血清鉄との関連を検討するために、RLS患者について血清・脳脊髄液(以下:CSF)内の鉄・フェリチン・トランスフェリン値を測定し、それぞれの関連について検討した。対象は10人の本態性RLS患者(男女比4:6、平均年齢71.3歳)をRLS群、RLS症状の既往のない10人の精神生理性不眠症患者(男女比5:5、平均年齢70.5歳)を非RLS群で、RLS群は国際RLS研究班が作成した診断基準3の内4つの必須項目を満たし、非RLS群は睡眠障害国際分類(ICSD)の診断基準を満たしている。すべての対象者について、本研究の目的と方法を説明し、文書で参加同意を得た後、検査日の午前9:30 10:30の間に血液5ccとCSF 6ccを採取し、それぞれにおける鉄、フェリチン、トランスフェリン値をRLS群、非RLS群で比較した。また終夜睡眠ポリグラフ検査(以下:PSG)を検査当日の夜全例に施行し、本態性RLSの客観的補助診断のためperiodic limb movement index(以下:PLM index)をColemanの方法に従って計測した。両群における睡眠構造の比較検討も併せて行った。その結果、RLS群のCSFにおける鉄値とフェリチン値は非RLS群に比べて有意に低く(1.49μg/dL vs 2.99μg/dL、4.06ng/mL vs 6.68ng/mL)、トランスフェリン値は有意に高かった(2.18mg/dL vs 1.60mg/dL)。血清における各値に有意差は認められなかった。PLM indexについてはRLS群が非RLS群に比べて有意に高かった(23.2/hr vs 1.1/hr)。睡眠構造についてはRLS群の睡眠潜時は非RLS群に比べて有意に長く(103.3min vs 59.2min)、睡眠効率が有意に低かった(63.4% vs 75.8%)。就床時間や総睡眠時間は両群間で有意差は認められなかった。血清における鉄値やフェリチン値に差が認められないにもかかわらずCSFにおけるそれらの値がRLS群で有意に低いことは、本態性RLS患者で中枢神経系内の鉄濃度が低く、その原因として末梢から中枢神経系内への鉄の移行に何らかの障害があることが推測された。
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