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2001 年度 実績報告書

向精神薬の胎盤への移行動態と児の発達学的影響

研究課題

研究課題/領域番号 13671014
研究機関九州大学

研究代表者

吉田 敬子  九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (30174923)

研究分担者 田代 信維  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80037407)
中野 仁雄  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40038766)
佐藤 昌司  九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (00225947)
キーワード周産期精神障害 / 精神薬物 / 胎児 / 副作用 / 乳児 / 予後 / コントロールスタディ
研究概要

本研究の目的は、妊婦が精神障害をきたした場合の、精神薬物投与の是非について、エビデンスをもとにした薬物療法の指標を呈示することである.
1.研究対象者のリクルート方法の確立
九州大学医学部附属病院にて、産科と精神科スタッフが連携して妊産婦と児の乳児期まで前方視的にモニター・治療的介入を行う「母子メンタルヘルスクリニック」の準備をし、平成13年秋に設立した。本研究の対象者は、当クリニックで薬物治療を受けている妊婦である。コントロールはそれ以外の受診者とする。
2.結果
現在まで3例の薬物動態の結果が児の転帰まで含めて得られている。第1例はclomipramine一日量75mg内服していた37週の妊婦で、母胎血中濃度は58ng/ml、出産時の臍帯血20ng/ml未満で、出産後の母親血清濃度は54ng/mlであった。第2例はsulpiride一日量100mg内服していた妊婦で、出産時の臍帯血200ng/mlで、出産後の母親血清濃度は180ng/mlであった。第3例はHaloperidol一日量3mgおよびChlorpromazine一日量25mg内服していた37週の妊婦で、母胎血中濃度はそれぞれ4.1ng/mlおよび5ng/ml未満、出産時の臍帯血はそれぞれ3.2ng/mlでおよび5ng/ml未満、出産後の母親血消濃度はそれぞれ4.2ng/mlでおよび51ng/ml未満であった。この3例の児の出生児の体重、全身状態および乳児期の発達は全て正常であった。加えて現在2例の母子を追跡中であり、来年度は症例数を増やす。今後はすでに検証している正常群も含めたコントロールスタディを完成する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshida K. et al.: "Postnatal depression In Japanese mothers and the reconsideration of 'satogaeri bunben'"Pediatrics International. 43. 189-193 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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